国内外のNFC対応医療機器に数多くのライセンス供給しているソニー。同社Felica事業部事業戦略部HCプロジェクト準備室の高木良一氏は、2014年10月29~31日に開催された「次世代ヘルスケア展」(主催:日経BP社、協力:日経デジタルヘルス)の講演で、医療・介護をはじめとするヘルスケア分野に同社自ら積極的に参入し、新たな価値の提供とビジネスモデルを構築していくことを強調した。

ソニーの高木氏
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 「NFCを利用した地域包括ケアシステム“二次医療圏を超えた情報連携の実現に向けて”」と題した講演で高木氏は、冒頭に健康医療機器と通信するアプリケーションやサービスを開発できるNFCのヘルスケア分野におけるライブラリーが、すでに国内で289、海外で140を超えるライセンスが提供されていることを紹介。

 その上で高木氏は「近年、国内では電子カルテなど業務系システムとの連携で採用されているケースが増えている。ただ、ヘルスケア市場のアプリ開発、サービス拡大の起爆剤には至っていない」と指摘。そうした中でまずは、同社が試験サービスを開始している電子版お薬手帳について述べた。