講演する乗松氏
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FiNCの出展ブース
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企業をむしばむ「プレゼンティーズム」とは

 乗松氏は、健康経営に関して注目を集めているキーワードとして「プレゼンティーズム」を挙げた。欠勤するほどの具合の悪さではなく出社しているものの、心身の不調によって生産性が低下している状態を指す言葉だ。企業の損失の約80%がこうした従業員の心身の不調に起因するとの報告もあるという。米DuPont社はその対策として70種類もの健康プログラムを用意。これによって従業員の健康度が高まり、年間80万米ドルのコスト削減につながったという。

 FiNCは今後、企業におけるプレゼンティーズムなどの問題を解消し、健康経営の実現を支援するソリューションとして「FiNCウェルネスマネジメント」を提供していく。健康経営の実現に向けた組織構築や計画立案、実行までを総合的に支援するサービスである。

 例えば、社員の健康状態を150項目にも及ぶアンケートなどから可視化する「ウェルネスサーベイ」や、その結果に応じて社員の健康度をランク付けし、そのランクに応じたサポートを行う「ウェルネスエンジニアリング」を提供する。ウェルネスエンジニアリングのメニューには、健康情報を統合的に記録・管理する「ウェルネス アプリ」の他、従業員を数人単位にグループ化してそれぞれのグループの健康増進を支援する「ウェルネス家庭教師」、セミナーの開催や講師の派遣などがある。

 乗松氏は、1人ではなく、サポーターの力を借りたり、グループで健康増進に励むことの重要性を指摘。米国においてグループやコミュニティー単位でのダイエット活動が盛んなことに触れ、同社が提供するサービスを通じて「こうした文化を日本にも根付かせたい」(同氏)と話した。