新しい電子部品や産業機器、組み込み機器などが集うエレクトロニクス業界の世界最大級の展示会「electronica 2014」が2014年11月11~14日、ドイツのミュンヘンで開催される。同展示会で発表される内容についてレポートする。
electronica 2014
2014年11月11~14日、ドイツ・ミュンヘンで開催
目次
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ルネサス車載半導体責任者が語るelectronica出展の狙い
業績悪化や相次ぐリストラなど、暗い話題が先行しがちなルネサス エレクトロニクス。現在、狙いを定めて事業強化を図っている。その一環として、electronicaに出展。大きなブースを構え、自社の存在をアピールしていた。開催初日から3日目まで多くの来場者が詰めかけており(4日目まであるが、来場者の多く…
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GaN基板LEDでヘッドランプのデザイン自由度を高める
パナソニックが白色LEDや駆動マイコンなどを展示
パナソニックは、自動車のヘッドランプ向け白色LEDを「electronica 2014」に出展した。同社の白色LEDの特徴は、基になる青色LEDチップをGaN基板で製造していること。一般的なサファイア基板に比べて、電流密度を高めやすいという。
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Microchip、CPUコアと独立してPID制御や回転角演算を実行するPIC16マイコンを発表
米Microchip Technology社は、8ビットマイコンのPIC16シリーズの新製品「PIC16(L)F161Xファミリー」を発表した。Core Independent Peripheral(CIP)と呼ぶCPUコアとは独立して動作する回路を強化した点が、新製品のウリモノである。
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20GHzのハンドヘルド型リアルタイム・スペアナ、3000ユーロから
ドイツAaronia社が開発
ドイツAaronia社は、ハンドヘルド型のリアルタイム・スペクトラム・アナライザーの新製品を「electronica 2014」に出展した。ハンドヘルド型ながら、周波数測定範囲が1Hz~20GHzと広いことを特徴にうたう。
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150W級のワイヤレス給電、Freescaleが試作
米Freescale Semiconductor社は、150W級のワイヤレス給電システムを試作し、「electronica 2014」に出展した。「最近できたばかりで、出展は今回が初めて」(説明員)だという。工具の2次電池などの充電に向ける。
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「レッツノート」で培った技術を車載用途に活かすパナソニック
ノートPC向け放熱ファンをカーナビやLEDヘッドランプに
民生機器で培った技術を応用し、車載事業を拡大する――。そんなパナソニックの事業戦略を体現した部品がある。それが、車載機器向けの放熱ファンだ。これまで同社の「レッツノート」をはじめ、ノートパソコンに採用されてきたものをベースにして、車載用に仕立てた。
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-40℃~+125℃で±2.5mVの精度、パナの電池監視IC
パナソニックは、車載Liイオン2次電池の状態を監視(モニター)するICの第2世代品を開発し、electronica 2014に出展した。特徴は第1世代品に比べて、電圧測定の精度を高めたこと。第1世代品では±5mVだったが、第2世代品では±2.5mVに高めた。この精度を-40℃~+125℃を保証して…
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東芝、24ビットΔΣ型A-D変換器を集積したウエアラブル向けアプリプロセッサーICを発表
東芝、ウエアラブル端末向けのアプリケーションプロセッサーIC「TZ1021MBG」を発表した。活動量計やスマートウォッチ、ブレスレット型やメガネ型などの各種ウエアラブル端末向けのアプリケーションプロセッサーIC「TZ1000シリーズ」の一員である。
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Infineonが車載向けモーター制御用MCU、Cortex-M3やMOSFETゲートドライバーを集積
独Infineon Technologies社は、車載向けモーター制御用MCU「Embedded Power IC」の第3世代品を発表した。第2世代品で8051CだったCPUコアを第3世代品ではARM Cortex-M3に変更するなどして、強化を図った。
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SiC MOSFET採用の車載充電器、ワイヤレス給電に向ける
Fraunhofer研が開発、GaNデバイス利用の電力変換器も出展
ドイツの研究機構であるFraunhofer-Gesellschaftは、SiCやGaNといった次世代のパワーデバイスを適用した各種電力変換器を「electronica 2014」に出展した。いずれも従来よりも小型で効率が高いことを特徴にうたう。目玉の一つが、車載電池を外部から充電するためのワイヤレ…
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東芝の運転支援向け画像認識IC、夜間での歩行者検知や単眼カメラによる3D認識が可能に
Euro NCAP への対応を視野
東芝は、自動車の運転支援向け画像認識ICの新製品「TMPV760」シリーズを開発し、「electronica 2014」のプレスカンファレンスで機能などを明らかにした。同社の第4世代品と位置付ける。
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PoLコンバーターに標準化の波、関連団体が仕様を明らかに
メーカー間の互換性を確保するために、CPUやFPGA、DSPなどに電力を供給するPOL(point of load)コンバーターなどの各種仕様を標準化しようという動きが出てきた。それが、米CUI社、スウェーデンEricsson社、村田製作所の3社が立ち上げたコンソーシアム「AMP(Architec…
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BMWの「i8」の駆動モジュールに人、人、人
Infineonのブースに展示
ドイツInfineon Technologies社は、ドイツBMW社のプラグインハイブリッド車「i8」のエンジン駆動向けインバーターに採用された同社のIGBTモジュールを出展した。併せて、インバーター、2次電池とインバーターに設置するDC-DCコンバーター、オンボードチャージャー(車載充電器)用D…
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「8インチSi基板で青色LEDを安価に作る」、Samsungが講演
エレクトロニクス業界の世界最大級のイベント「electronica 2014」の開幕前日(2014年11月10日)に開かれた併設セミナー「electronica automotive conference」において、ドイツSamsung Semiconductor Europe社のStyliano…
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LEDやレーザー、有機ELのランプがクルマに載る
OSRAMの講演から
エレクトロニクス業界の世界最大級のイベント「electronica 2014」の開幕前日(2014年11月10日)に開かれた併設セミナー「electronica automotive conference」において、ドイツOSRAM Opto Semiconductors社のClaus Allgei…
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常時稼動のセンサー処理に向けたMCUをNXPが発表、センサー入力待機時は3μAで稼働
オランダNXP Semiconductors社は、常時稼動のセンサーの制御やセンシングデータ処理に向けた低消費電力MCUとして「LPC54100シリーズ」を発表した。最も近い競合品に比べて、消費電力は平均で20%低いとする。
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多機能化するLeopold Kostal社の車載カメラユニット
electronica 2014併設セミナーから
エレクトロニクス業界の世界最大級のイベント「electronica 2014」の開幕前日(2014年11月10日)に開かれた併設セミナー「electronica automotive conference」で、ドイツLeopold Kostal社のFrank Blasing氏が登壇し、自動車のAD…
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スマホを使い外から駐車可能に、Valeo社が講演
electronica 2014併設セミナーから
エレクトロニクス業界の世界最大級のイベント「electronica 2014」の開幕前日(2014年11月10日)に開かれた併設セミナー「electronica automotive conference」で、フランスValeo社のJean-Francois Tarabbia氏が登壇し、駐車支援(…
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Audiが語るLED/レーザーヘッドランプ
electronica 2014併設セミナーから
エレクトロニクス業界の世界最大級のイベント「electronica 2014」の開幕前日(2014年11月10日)に開かれた併設セミナー「electronica automotive conference」で、ドイツAudi社のWolfgang Huhn氏が登壇し、LEDや半導体レーザーを用いたヘ…
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3種のモーターを駆動できる、Cortex-M3搭載の車載マイコンをMicronasが発表
独Micronas社は、車載モーター駆動などに向けた「ARM Cortex-M3」ベースのマイコンを発表した。空調機器のフラップや、ローラー式シャッター、ポンプ(例えば排水ポンプ)、冷却ファン(例えばLED冷却ファン)、ベンディング・ヘッドライトのアクチュエータなどに向ける。