ローソンの鈴木清晃氏。若い社員の葬儀に参列したことなどから経営陣に「社員をもう誰一人失ってはならない」との意識が強くなり、社員を対象とした健康プログラムに結び付いたと説明した
ローソンの鈴木清晃氏。若い社員の葬儀に参列したことなどから経営陣に「社員をもう誰一人失ってはならない」との意識が強くなり、社員を対象とした健康プログラムに結び付いたと説明した
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 ローソンは、2014年10月29~31日に開催された「次世代ヘルスケア展」(主催:日経BP社、協力:日経デジタルヘルス)で、健康志向の商品・店舗の展開や、社員の健康づくりへの取り組みなどについて説明した。同社 社長補佐(HR・ヘルスケア担当)の鈴木清晃氏が講演した。

 ローソンは2013年10月、同社のキャッチコピーを、38年に渡って使い続けた「マチのほっとステーション」から「マチの健康ステーション」に切り替えた。このキャッチコピーの下、健康志向の商品の充実や、病院内への出店、合成保存料不使用の食品などを提供する「ナチュラルローソン」店舗の整備などを進めている。

 健康志向の商品として展開しているのは、例えば小麦や米の外皮(ふすま)を使って糖質を抑えた「ブランパン」のシリーズ。「従来、健康食はマーケットに根付きにくく、出しては消える状況だったが、原料メーカーの鳥越製粉(福岡市博多区)と協力して開発したこのブランパンは本当に美味しく、健康食として異例のヒットとなり、マーケットに定着した」(鈴木氏)。

 野菜も全国19カ所(2014年10月時点)の契約農場から供給を受けており、それらの農場では減農薬や有機栽培に取り組んだり、ミネラルバランスを整えた土で野菜を育てる「中島農法」を取り入れたりしている。