講演する竹田氏
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メタボランティアの出展ブース
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 自らが運動しメタボを解消することで、自分だけでなく世界も健康になっていく――。そんな“健康サイクル”を生み出すスマートフォンアプリとして今、注目を集めているのが、NPO法人メタボランティアの「ヘルシード(HealSeed)」だ。「次世代ヘルスケア展」(主催:日経BP社、協力:日経デジタルヘルス、2014年10月29~31日)のカンファレンスでは、メタボランティア 理事の竹田周氏が登壇。ヘルシードの狙いと、各種のボランティア活動や健康促進イベントとの連携事例を紹介した。

 メタボランティアは、イベントの参加者がそのイベントで消費したカロリーや歩数などをポイント化し、そのポイントを“イベント参加費”として課金、集めたお金を途上国などに寄付するという、健康の循環モデルを提唱。「あなたの脂肪が、地球を救う」がその合言葉だ。“メタボウリング”“メッタ蹴り”などの運動イベントを企画し、参加者の運動を1kcal=1円といった形で換金し、寄付を行ってきた。例えば2014年4~6月に実施したイベントを通じて、約4万食分の給食をバングラデシュなどに寄付したという。

 この仕組みを、健康管理のインセンティブ設定を支援するスマホアプリにしたものがヘルシードである。歩数計やフィットネスアプリ、ナビゲーションアプリなど、既存のさまざまなヘルスケア機器やアプリで収集したデータを取り込める点が大きな特徴だ。日々の健康管理を促すための目標やインセンティブを、このアプリを利用する法人やイベントがそれぞれの目的に合わせて設定できる。“目指せ消費カロリー7200kcal”“みんなで地球1周4万キロを歩こう!”といった具合だ。

 ヘルシードを活用した直近のイベントとして紹介したのが、2014年10月に始まった「えきぽプラス 元気ラリーキャンペーン in 秋葉原」。3つのコースを、各ポイントで通過スタンプを取得しながらゴールを目指すウォーキングラリーである。経済産業省の平成26年度「健康寿命延伸産業創出推進事業」として実施するもので、メタボランティアやジェイアール東日本企画が参画する。

 2014年11月29日には、東京都千代田区で「第1回 歩(ぽ)ランティア」を開催。秋葉原をウォーキングしながらその参加費を途上国に寄付するイベントで、ウォーキング指導も行う。