米Harvard Universityと米MIT(Massachusetts Institute of Technology)は、電源を入れると自ら組み上がり、完成した状態となる小型ロボットを開発した。構造部分に紙と形状記憶ポリマーを用いており、電源オンから数分ほどで、折り紙のような形で自動で組み上がる(自動で組み上がる様子の動画)。
2014年9月14日から米国シカゴで開催中のロボット関連学会「IROS 2014」において、Harvard大 Wyss InstituteのRobert Wood教授が「Micro/Nano Robotics」セッションの基調講演に登壇し、紹介した。
同氏は、ロボットなどのマイクロファブリケーションを研究する同大Microrobotics Labの創設者。2014年8月に『Science』誌で今回のロボットを初公開していた(発表資料)。今回のIROS 2014の講演では、同氏がこれまで取り組んできた一連の小型ロボットと共に紹介した。
同氏は、柔らかい素材を使ったり、低コストにする必要がある超小型のロボットには、製造業での伝統的なアセンブリーのアプローチは非効率的と考えている。折り紙からインスパイアされ、一枚のシートからレーザーカッターで切り出したり、印刷で機能を付与したりするロボットなどを提案してきたが、問題はどのように、組み上げて”折る”かだった。