「escar(Embedded Security In Cars Conference)」は、欧州で10年以上にわたって開催されてきた自動車の情報セキュリティーに関する国際シンポジウム。世界の情報セキュリティー技術者が集って最新の情報を披露し、議論する。「escar Asia」は、そのアジア版。主にアジアの自動車技術者を対象にする。2014年4月17~18日に開催される「escar Asia 2014」をリポートする。
escar Asia 2014
2014年4月17~18日、東京で開催
目次
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自動車のセキュリティーに暗号だけでは不十分、米Cryptography Research社が講演
米Cryptography Research社は、自動車の情報セキュリティーに関する国際シンポジウム「escar Asia」(東京、2014年4月17~18日)で、半導体チップといったハードウエアそのものの対策の重要性を講演した。同社Business Dvelopment, Senior Dire…
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自動車向けセキュリティーチップをどう使い分けるのか、ドイツESCRYPT社が講演
ドイツESCRYPT社Managing DirectorのThomas Wollinger氏は、自動車の情報セキュリティーに関する国際シンポジウム「escar Asia」(東京、2014年4月17~18日)で自動車に使えるハードウエア・セキュリティー・モジュール(HSM)について講演した。同氏はHS…
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ITシステムの検査手法「ファジング」で組み込み機器の脆弱性を発見
「最近、組み込みシステムを狙うサイバー攻撃が急増しており、攻撃者(ハッカー)にとって格好のターゲットになりつつある」。セキュリティー対策の研究開発を手がけるFFRI(本社:東京)取締役CTOの金居良治氏は、2014年4月17~18日に開催された自動車セキュリティー関連のシンポジウム「escar A…
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PKIで車両間警告システムの信頼性とプライバシーを確保、独Escrypt社
独Escrypt社のCTOであるLars Wolleschensky氏が、自動車セキュリティー関連のシンポジウム「escar Asia 2014」の2日目に登壇。米Department of Transportation, National Highway Traffic Safety Admin…
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他車のセンサーからの情報が偽装でないことを保証する
「2台前の車のセンサーが障害物を検知した、という情報を信用して本当に大丈夫か」。2014年4月17~18日に開催された自動車セキュリティー関連のシンポジウム「escar Asia 2014」で、独ESCRYPT社のMarko Wolf氏は「The Trusted Assurance Level(T…
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多くのクルマなど不特定の相手と通信する時代、ITSでもセキュリティーが重要に
「ITS(高度道路交通システム)の分野では、これからはクルマ同士(V2V)の通信やクルマと電柱/信号機/道路(I2V)との通信が広がってくる。これからは、多くのクルマなど不特定の相手と通信するようになるため、セキュリティーが重要になる」。2014年4月17~18日に開催された自動車セキュリティー関連…
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車載情報システム攻撃の三つのパターンを実例で紹介
ドイツOtto-von-Guericke University of MagdeburgのTobias Hoppe氏は、2014年4月17日から開催している自動車セキュリティー関連のシンポジウム「escar Asia 2014」で車載システムを攻撃する三つのパターンを実例で紹介した。
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「欧州は官民プロジェクト、米国は産業界が中心」、自動車セキュリティーの動向を語る
2014年4月17日に始まった自動車セキュリティー関連のシンポジウム「escar Asia 2014」では、九州先端科学技術研究所/ISIT 情報セキュリティ研究室 研究員の穴田啓晃氏とESCRYPT社 CTOのLars Wolleschensky氏が「これまでのescarから見た自動車セキュリティ…
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車載セキュリティーシステムの標準化活動に注力、Bosch社
車載システムのセキュリティー確保を議論するシンポジウム「escar Asia 2014」(主催:日経Automotive Technology)では、ドイツBosch社のBenjamin Glas氏がセキュリティーの考え方や標準化について講演した。セキュリティーレベルを4つに分類したほか、ソフトウ…
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「色の濃淡や線の太さで現象を視覚的に表現」、産総研が提案する自動車セキュリティーの検討法
「たくさんの選択肢から適切な対策を選ぶことが難しい」。産業技術総合研究所セキュアシステム研究部門制御システムセキュリティ研究グループ長の古原和邦氏は、2014年4月17日に始まった自動車セキュリティー関連のシンポジウム「escar Asia 2014」でこう指摘した。多くの関係者が頭を抱える問題だ…
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自動車セキュリティー、日本はどう取り組むのか
工場やプラントの制御システムでの取り組みがモデルに
自動車セキュリティーの対策では、工場やプラントの制御システム向けの情報セキュリティーで官民が推進している対策や標準化、相互認証の枠組みが参考になる。経済産業省 商務情報政策局 情報セキュリティ室長の上村昌博氏は、こうした見方を示した。