2014年6月1~6日開催のディスプレー関連の最大のイベント(学会、セミナー、展示会)「2014 SID Symposium, Seminar, and Exhibition(Display Week 2014)」についてレポートします。
SID 2014
2014 SID Symposium, Seminar, and Exhibition(Display Week 2014)、2014年6月1~6日に米国サンディエゴで開催
目次
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JAPERA、48万個の有機TFTアレーをオール印刷技術で作製
次世代プリンテッドエレクトロニクス技術研究組合(JAPERA)は2014年6月に開催された国際学会「SID 2014」で講演し、A4形の寸法の樹脂シート上に有機TFTアレーを、プロセスを自動化した印刷技術で形成したと発表した。
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有機ELは、フレキシブル化が大きなトレンドに
ディスプレー技術者が見た「SID 2014」のシンポジウム
ディスプレー分野最大の学会「SID」の今年(2014年)の参加者は6000人以上に達した。成功と言われた昨年(2013年)が4600人程度なので、今年はさらに記録的な大成功ということになる。シンポジウムの参加者も2000人以上に達し、最終日まで各会場とも大変賑わっていた。この調子でディスプレー業界…
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酸化物TFTの信頼性向上で、有機EL基板への応用例が相次ぐ
ディスプレー技術者が見た「SID 2014」のシンポジウム
ディスプレイ分野最大の学会「SID」は、もともと展示会のウエートが高く、商談を目的に参加するVIPたちも多い。それにしても、「Oxide vs. LTPS TFTs I, II, III」というセッションタイトルは他の学会では付けないだろう。技術的な議論だけでなく応用面での議論が必須になるところが…
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ジャパンディスプレイの勝ちシナリオを探る
LTPSの優位性を今後も生かせるか
ジャパンディスプレイ(JDI)は、ディスプレー分野で世界最大の国際会議「SID 2014」の併設展示会で、モバイル機器向けおよび車載機器向けを中心とした超高精細液晶パネルを多数展示した。また、同社チーフストラテジーオフィサーの大島弘之氏はSID 2014のシンポジウムで講演し、酸化物半導体に対する…
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LTPSパネルも中国で生産へ、500ppi超える高精細品を披露
ディスプレー技術者が見た「SID 2014」の展示会(後編)
ディスプレー分野最大の学会「SID」の今年(2014年)の展示会ブースを単純にフロア面積で比較すると、「3M > Tianma&NLT > JDI、Samsung、LG > BOE、シャープ、Corning、Qualcomm、Henkel」といった具合になる。展示面積だけで単純な比較はできないが、…
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LG DisplayがG Flexの曲げられる有機ELパネルで講演、「封止に注力」
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「赤インクできました」、E Inkが「3色」表示可能な電子ペーパーを実用化
E Ink社はディスプレー技術の国際学会「SID 2014」で講演し、従来の白色と黒色に加えて、赤色の計3色を表示可能な電子ペーパーを開発したと発表した。
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SELやシャープなど、13.3型の8Kパネルを有機ELで試作
半導体エネルギー研究所(SEL)、アドバンストフィルムデバイシスインク、およびシャープは、国際学会「SID 2014」で講演し、13.3型の8K(7680×4320画素)ディスプレーパネルを有機ELで試作したと発表した。
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中国BOEのa-Siの実力は世界トップ級、印象に残った8K液晶
ディスプレー技術者が見た「SID 2014」の展示会(前編)
ディスプレー最大の国際学会「SID 2014」では、展示会でも中国企業の躍進が目立った。最も筆者の印象に残ったのが中国BOE Technology Group社の8K液晶パネルである。アモルファスSi(a-Si)TFTを用いて画面4分割、60Hz駆動である。応答速度の遅さだけは気になってしまうが、…
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見えてきた、超薄型ガラスによる液晶製造技術
AGC(旭硝子)は、厚さがわずか0.2mmと薄い第5世代(G5)サイズのTFTアレイ基板とカラーフィルター基板、およびこれらを貼り合わせて作製した厚み0.4mmで5型500ppiのフルHD液晶セル・パネルを「SID 2014」の展示会で公開した。積層ガラス法(Carrier Glass Techn…
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シャープがPixtronixの7型MEMSディスプレーを2014年末に出荷へ、消費電力が液晶の1/2以下に
シャープは開催中のディスプレー技術の国際学会と展示会「SID 2014」(米サンディエゴ市、2014年6月1日~6日)で、米Qualcomm社の子会社である米Pixtronix社の技術に基づくMEMSディスプレーを2014年第4四半期に出荷することを明らかにした。技術が話題に上がってから約11年、…
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シャープが「Flexible設計」パネルを発表、ディスプレーの額縁を無くす
シャープは、画面周囲の「額縁」と呼ばれる部分の幅を“ゼロ”にした上に、自由な形状にデザインできるパネル設計技術を発表した(論文番号49.1)。ゲートドライバーを画素内に取り込むことによって実現する。併設の展示会では、自動車のインパネ用パネルを展示した。また、オーサーズインタビューでは一瞬「写真を貼…
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コニカミノルタ、有機EL照明で世界最高の139lm/Wを実現
コニカミノルタは2014年6月5日、開催中の国際学会「SID 2014」で講演し、発光効率が139lm/Wという有機EL照明パネルを開発したと発表した(講演番号47.3)。同社が2014年3月に発表した131lm/Wから3カ月足らずで8ポイント向上させた。
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シャープがTNモード液晶の視野角を広げるシートを開発
シャープは開催中のディスプレー技術の国際学会「SID 2014」で講演し、TN(twisted nematic)モード液晶ディスプレーの視野角を広げる半透明のシートを開発したと発表した(講演番号4.1)。視野角が狭いTNモード液晶の課題を解消する技術になるとする。
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パナソニックは10cm角で133lm/Wの有機EL照明パネル、「200lm/Wの実現可能性も見えた」
パナソニックは2014年6月5日、米国で開かれている国際学会「SID 2014」で講演し、発光部の寸法が10cm角で発光効率133lm/Wと高い有機EL照明パネルを開発したと発表した。オーサーズインタビューでは、パネルの実物を公開した。
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ソニーが0.23型の超小型有機ELパネルを開発、従来品より小型化し性能は大幅向上
ソニーは「SID 2014」で講演し、ウエアラブル端末向けに寸法が0.23型のマイクロ有機ELパネルを開発したと発表した(講演番号18.1)。同社が2012年のSIDで発表した0.5型品に比べて小型化を進めた一方、性能は大幅に向上したとする。来年の出荷を見込むという。
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半導体エネルギー研究所とNokiaなど、折り畳める有機ELパネルを開発
半導体エネルギー研究所(SEL)、同社子会社のアドバンスト フィルム ディバイス インク社、およびフィンランドNokia社は開催中の学会「SID 2014」で、映像を表示したまま2枚重ね、または3つ折に折り畳める有機ELパネルを開発したと発表(講演番号25.1、25.2)。オーサーズインタビューに…
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AUOが65型有機ELディスプレーをインクジェットで試作
台湾AU Optronics(AUO)社は2014年6月4日、開催中の学会「SID 2014」で講演し、インクジェット印刷(IJP)技術を用いた有機ELとしては世界最大の65型ディスプレーを試作したと発表した(講演番号30.1)。オーサーズインタビューでは、試作した実物も公開した。
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ディスプレー、中国シフト鮮明
ディスプレー技術者が聞いた「SID 2014」の基調講演
今年(2014年)の「SID Display Week」は米国サンディエゴのコンベンションセンターで6月2日から開催されている。6月3日から4日間にわたるシンポジウムと、同じく6月3日から3日間開催の展示会を中心に、筆者の集めた情報や技術者として感じた印象について現地から報告する。
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連続色を表示できるディスプレー、Qualcomm子会社が開発
米Qualcomm MEMS Technologies社はSID 2014で、同社の反射型MEMSディスプレー「Mirasolディスプレー」の次世代版技術「SMI(single mirror IMOD)」を試作し、展示会で実演した。