イタリアUniversity of Paviaは、外付けのSAW(表面弾性波)フィルタを不要にできる携帯電話機向け受信器ICを開発し、「ISSCC 2013」で発表した(講演番号5.1)。40nm世代のCMOS技術で製造したチップで、外付けフィルタなしの受信器ICとしては、業界最高水準の性能を実現している。1800M~2400MHz帯のTDD(time division duplexing)と1800M~2100MHz帯のFDD(frequency division duplexing)に対応する二つの受信回路を搭載し、リニアリティ(線形性)は第2次インタセプト・ポイント(IIP2)が+64~66dBm、第3次インタセプト・ポイント(IIP3)が+16~18dBmと良好である。TDDの3次/5次高調波除去比は54/65。チップ面積は、TDD対応の受信回路が0.84mm2、FDD対応の受信回路が0.74mm2といずれも小さい。
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