図1 初披露した「PowerShot N」
図1 初披露した「PowerShot N」
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図2 外側の回転するリングがズームで、内側の上下方向に押し込めるリングがシャッター
図2 外側の回転するリングがズームで、内側の上下方向に押し込めるリングがシャッター
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 キヤノンは、新しい操作系を提案するコンパクト型デジタル・カメラ「PowerShot N」を、米国ラスベガスで開催中の民生機器の展示会「2013 International CES」(開催期間:2013年1月8~11日)に出展した(図1)。光学レンズの周囲に設けたリングで、ズームやシャッターの操作を行う。米国では2013年4月に発売予定で、価格は299.99米ドル。

 PowerShot Nは「カメラであることを意識させないような小型の筐体を目指して開発し、それに合わせて操作系も新しいアイデアを盛り込んだ」(キヤノンの担当者)意欲作である。

 まず、通常、本体上部にあるシャッター・ボタンやズームレバーなどを排したことで、小型ですっきりしたデザインとした。シャッターとズームの操作は、光学レンズ周囲の2重リングが担う(図2)。外側の回転するリングがズームで、内側の上下方向に押し込めるリングがシャッターである。リングにしたことでカメラの構え方を変えても同一の操作系を実現できる。

 背面には2.8型でタッチパネル式の液晶ディスプレイを配置。上下に可動するため、リングによる操作系と合わせて利用することで、より柔軟な撮り方が可能になる。

 無線LAN機能を備える。撮像素子は1/2.3型のCMOSイメージ・センサで、有効画素数は1210万。レンズは焦点距離28~224mm相当(35mmフィルム判換算)でF値3~5.9の光学8倍ズームである。記録媒体はmicroSDカード。外形寸法は78.6mm×60.2mm×29.3mmで質量は約195g。