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【CES 2013】「ボーン・モバイル」、今年のCES前夜祭はQualcommのCEOが登場

蓬田 宏樹=日経エレクトロニクス
2013/01/08 18:23
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Paul Jacobs氏
Paul Jacobs氏
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「Born Mobile」をキーワードに、さまざまな技術トピックを紹介した
「Born Mobile」をキーワードに、さまざまな技術トピックを紹介した
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Ballmer氏が茶目っ気たっぷりに登場した
Ballmer氏が茶目っ気たっぷりに登場した
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Snapdragon 800シリーズを発表。このほか600シリーズも発表した。
Snapdragon 800シリーズを発表。このほか600シリーズも発表した。
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映画「Star Trek Into Darkness」に出演するAlice Eveさん
映画「Star Trek Into Darkness」に出演するAlice Eveさん
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「モバイルの企業がこの場に立つのは、これが初めてだ」

 米Qualcomm社のCEOであるPaul Jacobs氏が壇上でそう切り出すと、会場から大きな拍手が巻き起こった。毎年恒例のCES前夜の基調講演(プリショー・キーノート)。この十数年は米Microsoft社のBill Gates氏など、パソコン業界の重鎮が登壇することが多かった。今回は、スマートフォンやタブレット端末向けマイクロプロセサ大手のQualcomm社が登壇した。デジタル民生機器市場における、モバイル機器の存在が大きくなっていることを、改めて示した格好だ。

 Jacobs氏の講演タイトルは「Born Mobile」。スマートフォンなどのモバイル機器を、多くの人々が当たり前のように使いこなす時代に入る中で、Qualcomm社が今後どのような展開を志向しているのか、モバイル分野の将来像に触れながら同社の戦略を語るというものだ。

 講演は、映画監督や女優が登場するなど、前夜祭らしい演出を多数織り込んで進められた。なかでも会場がドッと沸いたのは、Microsoft社のSteve Ballmer氏が突如割り込んできた場面。CESのプリショー・キーノートではおなじみの同氏だが、今回はモバイル分野の取り組みを紹介し、最後はJacobs氏と調子を合わせながら「Born Mobile!」と叫ぶなど、会場の盛り上がりをさらに高める役回りだった。

 Jacobs氏は講演の中で、Qualcomm社の次世代製品に関する話題にも多く触れた。まずJacobs氏が紹介したのが、次世代のマイクロプロセサである「Snapdragon 800シリーズ」である。同社の現行品である「Snapdragon S4」に比較して、性能が75%向上しているという。LTEの拡張仕様に対応するチップで、最大データ伝送速度が150Mビット/秒の通信処理を実行できるほか、LTE-Advanced準拠の「キャリア・アグリゲーション」にも対応する。最大動作周波数が2.3GHzのクアッドコア構成のチップで、1080pの4倍に当たる「Ultra HD」映像を処理可能だ。無線LANも最新仕様の「IEEE802.11ac」準拠である。2013年の後半に、このチップを利用した機器が登場予定という。Snapdragon 800の紹介に合わせ、2013年夏に公開予定の怪獣映画「Pacific Rim」の監督であるGuillermo DelToro氏が登場し、Pacific Rimの映像を織り交ぜながら紹介した。

 モバイル分野に関してはさらに、Qualcomm社が今後のモバイル業界に向けたキーワードとして使い始めている「1000X Challenge」(モバイル・トラフィックが1000倍に高まる近未来の課題に、いかに対応するか)や、小型基地局の「スモールセル」、そしてデータ・スループットの向上技術とみられる「STREAMBOOST」などに言及した。

 このほか、「digital 6sense」と呼んでいる拡張現実技術の「vuforia」に関して、世界中で開発者が4万人以上に増加していることを述べた。関連アプリケーション・ソフトウエアの数も、2500を超えているという。また、Qualcomm社が以前から力を入れてきたヘルスケア分野に関しては、X PRIZE Foundationにおいて「Tricorder X PRIZE」と呼ぶ懸賞制度を立ち上げ、診断などのブレイクスルー技術を発掘する取り組みを進めている。さらに、同社のQualcomm Halo部門によるEV(電気自動車)の非接触充電技術についても言及した。今後、様々な地域で実証試験などを進めていく方針だ。

 Qualcomm社は今回紹介した技術について、2013年1月8日(現地時間)から始まる「2013 International CES」の会場で、詳細を紹介するとしている。

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