ISSCC(IEEE International Solid-State Circuits Conference、国際固体素子回路会議)は、米IEEEが主催する最先端半導体についての国際学会。数多くある半導体関連学会の中でもレベルが高いことで知られ、「半導体のオリンピック」と呼ばれる。毎年2月に米国サンフランシスコ市で開催されており、2013年は60回目となる。(ISSCC 公式サイト)
ISSCC 2013
【2013 International Solid-State Circuits Conference】2013年2月17日~21日、米国サンフランシスコ
目次
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【ISSCC】TSMCが世界最小のセル面積を持つ20nm世代の112MビットSRAMを発表
台湾TSMC(Taiwan Semiconductor Manufacturing Co., Ltd.)は20nm世代のプレーナ型high-k/メタル・ゲート技術で製造した112MビットSRAMについて「ISSCC 2013」で発表した(講演番号18.1)。セル面積は現時点で世界最小となる0.08…
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【ISSCC】東芝、スマホ向けSoC用混載SRAMの低電力化技術を開発、動作時27%・待機時85%の電力削減
東芝は、スマートフォンなどの携帯機器向けSoCに混載されるSRAMを低消費電力化する回路技術を開発したと発表した。今回、動作時電力と待機時電力をそれぞれ低減する回路技術を開発し、前者を27%、後者を85%削減できることを確認した。
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【ISSCC】単一レンズで3次元映像が得られるカメラ向けのCMOSイメージ・センサ、パナソニックが開発
パナソニックは、単一レンズで3次元映像を取得できるカメラ・システムに向けた210万画素のCMOSイメージ・センサを開発し、「ISSCC 2013」で発表した(講演番号27.8)。従来はレンズとCMOSイメージ・センサが2組必要だった3次元映像の取得を、単一のレンズとCMOSイメージ・センサで実現し…
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【ISSCC】モバイル機器の外付け降圧回路を不要にできる集積型DC-DC変換回路、UC Berkeleyが開発
米University of California, Berkeley(UC Berkeley)は、モバイル機器などにおいて、外付けの降圧回路を不要にできる集積型DC-DC変換回路を開発し、「ISSCC 2013」で発表した(講演番号21.6)。Liイオン2次電池からSoCなどの部品に電圧を供給す…
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【ISSCC】KAISTなどが“CDMA技術”を活用し、タッチ・パネルの応答速度と雑音耐性を向上
韓国KAISTと韓国Zinitix社は、静電容量式タッチ・パネルの応答速度と雑音耐性の向上につながる技術を開発し、「ISSCC 2013」で発表した(講演番号22.5)。タッチ・センサを構成するトランスミッション・ライン(Txライン)すべてを同時に駆動することにより、雑音耐性を高めるために個々のト…
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【ISSCC】東芝が遅延時間にアナログ値を割り付ける信号処理方式を提案、LDPC復号回路を小規模化
東芝は、デジタル信号の遅延時間をアナログ値として扱う、新たなアナログ信号処理方式を提案した。この方式を、NAND型フラッシュ・メモリの誤り訂正に向けたLDPC(low-density parity-check)復号回路に適用したところ、同回路の規模を38%縮小できることを確認できた。
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【ISSCC】ソニー、TSVを用いた積層型CMOSイメージ・センサの実現技術を紹介
ソニーは独自の積層構造を用いた裏面照射型CMOSイメージ・センサ「Exmor RS」について「ISSCC 2013」で講演した(講演番号27.4、関連記事)。
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【ISSCC】オリンパスが積層型CMOSセンサを開発、動きの速い被写体の撮影に対応
オリンパスは、動きの速い被写体の撮影に適した積層型CMOSイメージ・センサを開発し、「ISSCC 2013」で発表した(講演番号27.3)。自社の医療機器や映像機器などへの搭載を見込んでいる。
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【ISSCC】ルネサスが28nm世代のアプリ・ベースバンド統合プロセサを披露、低電力技術を駆使
ルネサス モバイルとルネサス エレクトロニクスは、普及価格帯のスマートフォンに向ける28nm世代のアプリケーション・プロセサ「R-Mobile U2」について、「ISSCC 2013」で講演した(講演番号9.2)。R-Mobile U2は、両社が2012年2月に発表した、ベースバンド・モデム機能と…
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【ISSCC】TSMCが40nm世代の1MビットSTT-MRAMを開発、書き換え回数の向上手法を提案
台湾TSMC(Taiwan Semiconductor Manufacturing Co., Ltd.)は、40nm世代のCMOS技術で製造した1MビットSTT-MRAM(スピン注入磁化反転型MRAM)を、「ISSCC 2013」で発表した(講演番号12.8)。SRAMやDRAMの代替に向けて、書…
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【ISSCC】ルネサス、40nm世代の車載マイコンに向ける混載フラッシュ・メモリ技術を披露
ルネサス エレクトロニクスは、40nm世代の車載マイコンに向ける混載フラッシュ・メモリ技術について、「ISSCC 2013」で講演した(講演番号12.2)。SG-MONOS(split gate metal-oxide-nitride-oxide-silicon)と呼ぶ独自のメモリ・セル構造を採用…
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【ISSCC】SanDiskと東芝が32Gビットの2層クロスポイント型ReRAMを発表
米SanDisk社と東芝は共同で32Gビットの2層クロスポイント型ReRAM(抵抗変化型メモリ)を開発し、「ISSCC 2013」で発表した(講演番号12.1)。これまでNANDフラッシュ・メモリの代替を目指した大容量ReRAMの開発では、米Unity Semiconductor社(現在は米Ram…
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【ISSCC】Samsungがbig.LITTLE技術を採用した28nm世代SoCを発表
韓国Samsung Electronics社は、同社の28nm世代high-k/メタル・ゲート技術で製造する次期アプリケーション・プロセサ技術を「ISSCC 2013」で発表した(講演番号9.1)。高速のCPUコア群と低電力のCPUコア群を同一チップに集積し、処理の負荷に応じて両コア群を切り替えて…
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【ISSCC】スイスCSEMなど、水晶振動子とSi-MEMS技術を組み合わせたタイミング・デバイスを提案
スイスCSEMなどの研究グループは、水晶振動子とSi-MEMS技術を組み合わせたタイミング・デバイスについて、「ISSCC 2013」で発表した(講演番号11.3)。水晶振動子をSi-MEMS技術(ウエハーレベル・パッケージング技術)によって真空封止する。
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【ISSCC】信頼性を従来比32倍に改善できるNAND/ReRAM統合ストレージ・システム、中央大学が開発
中央大学 理工学部 電気電子情報通信工学科 教授の竹内健氏らの研究グループは、NANDフラッシュ・メモリと抵抗変化型メモリ(ReRAM)を組み合わせた統合ストレージ・システムにおいて、信頼性を従来比32倍に改善できる制御技術を開発した。詳細を「ISSCC 2013」で発表する[講演番号12.9]。
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【ISSCC】「スマホの超高速無線に」、パナソニックが量産対応のWiGigチップを発表
パナソニックは、量産対応のミリ波通信用チップセットを開発した。60GHz帯の無線送受信チップセットで、1Gビット/秒を超えるデータ伝送速度を実現できる。量産時に必要となるばらつき補正を、内部で自律処理できるようにしており、「本格的な量産を見据えたチップ」(パナソニック)という位置づけだ。
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【ISSCC】NECと東北大が狙う「待機電力ゼロSoC」が1歩前進、自動設計フローが整い大規模開発が容易に
東北大学とNECは、「スピントロニクス技術を用いたロジックインメモリIC」の設計環境を整備したと発表した(ニュース・リリース)。同ICを設計するための基本的な回路のライブラリなどを開発して、CMOS SoC向けと同じ「RTL→GDS-IIの自動設計フロー」を整えた。
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【ISSCC】東大、有機トランジスタを用いた厚さ約1μmのフレキシブル筋電位測定シートを開発
東京大学は、有機トランジスタ技術を利用し、厚さ約1μmのフレキシブル筋電位測定シートを開発した。「ISSCC 2013」で詳細について発表した(講演番号6.4)。体の表面に貼り付けて筋電位を測定できるほか、非常に薄い特徴を生かし、例えば脳のような複雑な形状の組織に貼り付けて電位を測定することも視野…
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【ISSCC】IBM、5.5GHz動作のコアを使ったメインフレーム用プロセサ・モジュールを発表
米IBM社は、同社のメインフレーム機「zEnterprise EC12」(zEC12)に搭載しているプロセサ・モジュールの詳細を「ISSCC 2013」で発表した(講演番号3.1、関連記事1、同2)。5.5GHzで動作する、業界最高速のプロセサ・コアなどを活用している。
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【ISSCC】KAISTとSamsungが非接触充電向け受信回路を発表、出力6Wと伝送効率86%を実証
韓国KAISTと韓国Samsung Electronics社は共同で、共振(共鳴)型の非接触充電向け受信回路を開発し、「ISSCC 2013」で発表した(講演番号4.1)。6.78MHzの共振周波数を利用する。最大出力は6Wと従来比で10倍以上、最大伝送効率も86%(出力3.4W時)と高い。スマー…