モノのインターネット(IoT:Internet of Things)がスマートホーム市場をけん引している。しかし、代表的なグローバルIT企業である米Google社、米Apple社、米Qualcomm社、米Intel社をはじめ、現時点でスマートホーム市場を制覇した企業はまだ1社もない。世界中の企業が、ユーザーの家庭に素早く切り込めるのはどんな製品だろうかと模索中であり、中国の産業界はこれらの製品を“スマートホーム市場に切り込む糸口”と位置付けている。

 現在、スマートホーム市場に先行して参入した中国大手企業として最も注目を浴びているのは、最終製品メーカーのXiaomi社(小米)、Huawei社(華為)、Haier社である。各社とも独自の戦略を練り、サプライチェーン(部品供給体制)を形成しながら、産業チェーンを構築している。以降では、この3社の戦略を解説する