エーピーエスリサーチの若林一民氏
エーピーエスリサーチの若林一民氏
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──技術者塾では、どのようなことを学べるのでしょうか。

若林氏:「基礎から学ぶ『接着剤の正しい選び方・使い方』~設計者が知っておきたい、接着の知識と心得とは~」では、接着剤を正しく使いこなす上で設計者が押さえておくべき基礎知識や心得を学べます。「ユーザーニーズから見た接着技術~軽量化、脱鉛はんだ、接着時間短縮、易解体を促進~」では、接着剤と接着技術に関する最新のニーズと開発動向、活用法について詳しく解説します。そして、「異種材料の接着と、接着設計&接着評価の考え方─クルマの軽量化を支える接着技術─」では、現在最もホットな分野である異種材料接着について習得することができます。


──若林先生の講座は、毎年といってよいほど新しい内容が加わっていますね。

若林氏:接着技術は日々新しくなっていますから、できる限り新しい内容を加えるように努めています。
 そうそう、「異種材料の接着と、接着設計&接着評価の考え方─クルマの軽量化を支える接着技術─」では、金属とCFRPの電食の問題について採り上げるつもりです。CFRPは樹脂ですが、炭素繊維が入っていますから導電性があります。従って、金属とCFRPを直接接合した場合、界面に水が介在すると電食によって錆(さび)が生じる可能性が考えられるのです。接着剤を使うことで金属と炭素繊維の接触を防ぐ必要があるかもしれません。CFRPで電食のリスクに触れた例は、あまりないのではないでしょうか。