―― 前回はこちら ――

(写真:加藤康、以下同)
[画像のクリックで拡大表示]

「おーっ!」。分解班の歓声に包まれ、現れ出たのはPepperの頭の中身である。

 Pepperの頭部には人と同様、目や耳、口に当たる部品が組み込まれている。しかしその置き場所が違う。耳にあたるマイクロフォン・アレイは頭頂部にある。人なら耳があるところには、スピーカーが置かれている。

 目のように見える部分の奥には距離画像センサー。左目側から出た赤外光が外部のモノに当たり、その反射光を右目側のセンサーで受けて、奥行きを測定する仕組みらしい。距離画像センサーの上にはオレンジ色の基板があって、発光部と受光部を取り囲むようにLEDが並んでいる。Pepperの状態に応じて、「目」のまわりをピンクや緑に照らすためだ。

 では人の目に当たるカメラはどこにあるのか。上の写真で「顔」の裏側にある2つの部品がそれだ。額に開いた穴と口に見える穴から、それぞれ外界を覗いている。