ビジネスマンの愚痴で一番多いのは、多分、仕事が面白くないということだろう。この間も、飲み会の席で、つい、そんな愚痴を口にした人がいた。当人は、会社の悪口を言っているわけでもなく、最近、仕事の内容が変わって、以前のような面白い仕事ではなくなったということである。

 聞けば、以前は営業でバリバリの外回りだったのに、今は管理職にさせられて(と、当人は不満げだ)社内にいることが多く、それが面白くないと言うのである。元々、この人は社交的というタイプで、とにかく色々な人と話をするのが好きらしい。

 だから、昇進したのに面白くないという訳だが、ここに、私はある種の法則を見出したような気がしたのである。

 仕事の面白さというのは、会社から外に向かうか内に向かうか、その方向によって大きく変わるという法則である。もちろん、前提は仕事に真面目に取り組む人、である。

 こんなもの、法則とは言わないのだろうが、私が見るほとんどの人が、このような普遍的な必然性があるのだから、法則と言ってもいいかも知れぬ。

 そもそも、会社の内(中とも言う)だけでは面白いはずはない。うるさい上司や訳の分からない事ばかりを言う同僚や部下、そして宇宙人みたいな新人。とにかく、付き合って面白い人はいない。

 いや、面白い人はいるが、実は、変人扱いされていて、その人と付き合うとこちらも同類と思われるので、仕方なしに距離を置いている、という話もあるようだが、それは止めた方がいい。(笑)