移動通信業界では今、5G(5th Generation、第5世代移動通信システムの略称)への注目が集まっています。第4世代システム(4G)の商用化の大成功が、次世代システム構想への大きな関心を呼び、世界各地の研究者・技術者を巻き込んだ議論へと発展しているのです。これを受けて、3GPP(3rd Generation Partnership Project)という国際標準化プロジェクトでは5G標準化の議論が始まり、今後の進展が注目されています。本コラムでは、5Gの標準化動向についてウオッチしていきます。

小野沢 庸(おのざわ ひさし)
ノキアソリューションズ&ネットワークス
シニアスペシャリスト
無線通信システムの標準化や携帯電話用無線半導体の研究開発で18年の経験を有する。2013年より現職、グローバル技術標準化部門シニアスペシャリストとして、日本における5G無線技術の標準化活動、またNokia社の3GPP代表団としてRAN WG4にてRF仕様の標準化などに携わる。