シャープの構造改革・事業戦略にこだわるドイツ証券(以下「当社」)の見解のうち、ここではデバイスビジネスについて、現在の考え方をまとめる。

 まず、技術力はあるが規模や顧客基盤に問題を抱えるのがLEDと半導体だ。主要工場は国内にあり完全撤退や売却は容易ではないが、単独での事業継続も容易ではなく、製販両面で提携先を見つける必要がある。候補は中国、台湾企業中心となる。

 現在は黒字だが、Apple依存度が高過ぎて将来にリスクを抱えるのがカメラモジュールだ。事業継続にはAppleからの受注確保と能力増強投資継続が必須であり、それなりの覚悟が必要となる。もしくは国内外の他社と提携し、ベトナムの工場を売却、同社は競争力があるカメラモジュールの設計開発と営業に特化するのも一案だろう。