モノとしての回路をイメージすることが重要、かつ難しい

 長かった実機テストも無事終了し、描画回路の完成です。

描画回路実行画像(画素間演算、ステンシル機能有効)
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 描画回路とキャプチャー回路、表示回路を組み合わせると上の図のような表示が可能になります。テクスチャーや塗りつぶしの大きさ、位置なども自由に変えられるので、CPUで制御を行う簡単なゲームであれば回路を設計しなくても作成できるようになりました。完成したのは12月の後半ごろとかなり時間がかかりましたが、その分完成した時の達成感も大きいものでした。この描画回路を通じて感じたのは、基礎の大切さ、そしてHDLを書いてシミュレーションを通すだけではまだまだ半人前であり、実際にモノとしての回路をイメージすることが重要、かつ難しい部分だということです。

 描画回路が完成したら、メンバーは各自の「自由課題」へと進みます。それまでの大まかな仕様が与えられていた課題とは異なり、テーマとして何を選ぶか、どのようなアルゴリズムを使用するか、FPGAボード以外の機材を使用するか、などすべてを自分で決めて設計します。メンバーの興味分野に関わる回路や見せ方を工夫したものなど、それぞれの特色がハッキリと分かる課題になっています。次回は、この自由課題についてお伝えします。各メンバーが全力で取り組み、設計した自由課題はどのようなものか、次回の記事にご期待下さい!