米国時間2015年1月6日から9日まで、世界最大級のコンシューマエレクトロニクス関連展示会である「2015 International CES(以下、2015 CES)」が米ラスベガスで開催された。会場は、TV、自動車、スマートホーム、さらに、それらにつなげてIoT(Internet of Things)の世界を実現するウエアラブル機器の展示で大盛況だった。

 注目製品の分解レポートをお届けしている本連載だが、今回は少々趣向を変えて、今後の“分解候補”となる興味深いウエアラブル機器をいくつか紹介してみたい。

好みの機能を選択できる“自作スマートウォッチ”

 展示ホール内に広大なブースを構えていた米Intel社。数多い展示品の中でも、ウエアラブル機器のコーナーにはひときわ大きな人垣ができていた。今回の展示品はいずれも2015年中に発売予定とのこと。Intel社のプロセッサーや通信機構を搭載した試作機を手掛けるベンチャー企業とのコラボも多数あった。

 まず目に付いたのが、ユーザーが好みに合わせて機能を選択できる自作スマートウォッチ。英Imperial College Londonがイノベーション実践の場として設立した「Imperial Create Lab」が開発したもので、その名も「BLOCKS」だ。

自作スマートウォッチ「BLOCKS」
文字盤部分(上)とリストバンドのブロック(下)
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 BLOCKSは、時計の文字盤にあたる部分とブロックが数珠つなぎになったリストバンドで構成される。リストバンド部分のブロックはそれぞれ異なる機能を持っており、3.5ミリのヘッドホン端子でお互いを接続する。例えば、バッテリーの稼働時間を長くしたければ、バッテリーとなるブロックを多くつなげてやればよいし、SIMカードのブロックをつなければ電話機になる。電子決済やスマホとのペアリングをしたいときは、NFC機能を持つブロックを接続する。

リストバンドを構成する機能別のブロック
リストバンドを構成する機能別のブロック
ヘッドホン端子で数珠つなぎになる
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