Ivanpah太陽熱発電所(写真:NRG Energy社)
Ivanpah太陽熱発電所(写真:NRG Energy社)
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Agua Caliente太陽光発電所(写真:NRG Energy社)
Agua Caliente太陽光発電所(写真:NRG Energy社)
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Mandalay Bay Resort Convention Center屋上太陽光発電システム(写真:NRG Energy社)
Mandalay Bay Resort Convention Center屋上太陽光発電システム(写真:NRG Energy社)
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NRG eVgo EV急速充電器(写真:NRG Energy社)
NRG eVgo EV急速充電器(写真:NRG Energy社)
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Goal Zero パーソナル太陽光充電器(写真:NRG Energy社)
Goal Zero パーソナル太陽光充電器(写真:NRG Energy社)
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 米国で第3位の再生可能エネルギー発電事業者である米NRG Energy社は、世界最大規模の太陽熱発電所と太陽光発電所の両方を所有している。その一方で2014年8月には、携帯型太陽電池を開発する企業を買収して周囲を驚かせた。

 NRG Energy社は買収を繰り返し、現在では再生可能エネルギー発電所の運営から住宅用・非住宅用太陽光発電システムの設置・リースサービス、電力小売り販売事業(グリーン電力小売りも含む)、電気自動車(EV)用充電スタンドの運営、そしてポータブルソーラー充電器販売と、電力発電市場の川下を全てカバーしている。今回は、このNRG Energy社について紹介する。

最大規模の太陽熱と太陽光発電所

 NRG Energy社の「Ivanpah(アイヴァンパ)」太陽熱発電所は、米カリフォルニア州南部のMojave砂漠にある。起工から6年あまりの歳月を経て、2014年2月に運転を開始した。発電能力は392MWで、年間発電量は14万世帯の電力消費量に相当する。
 
 「Heliostatsシステム」と呼ばれる、自動追尾型の巨大な鏡を使い、太陽光をタワーに集めて、その熱で発電機を回して発電する。NRG Energy社の他に、米Google社と米BrightSource Energy社も出資している。

 太陽光発電所としては、2014年4月に世界最大規模の太陽光発電所「Agua Caliente」をアリゾナ州に完成させた。発電能力は290MWである。米First Solar社が、建設・開発、モジュール供給を担当した。発電した電力は全てカリフォルニア州最大の電力会社である米Pacific Gas & Electric(PG&E)社に25年契約で売却する。

 これらの太陽熱と太陽光、風力といった大規模な再生可能エネルギー発電施設の発電量は合計で4.3GWになる。さらに火力発電所などのNRG Energy社が所有する全ての大規模発電所を含めると合計53GWになる。