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HOMEものづくり竹内 健の「エンジニアが知っておきたいMOT(技術経営)」 > 匠の技のものづくりもGoogleに飲み込まれるのか?

竹内 健の「エンジニアが知っておきたいMOT(技術経営)」

匠の技のものづくりもGoogleに飲み込まれるのか?

縦割りの打破が次の産業革命を主導するカギ

  • 竹内 健=中央大学教授
  • 2014/08/26 00:00
  • 1/4ページ

 ITや電機で苦戦している日本ですが、自動車、精密機械、産業用ロボットなど、数多くの機械部品を複雑に組み合わせて一つの製品に作り上げる製造業、匠の技とでも言うべき、すり合わせ型のものづくりは依然として日本が得意とするところです。

 ものづくりの分野へのIT技術の適用としては、コンピュータ制御のロボットによる製造の自動化(オートメーション)が既に実現されています。現在は、ドイツが産官学を挙げて取り組むIndustry 4.0、米GE(General Electric)社が先導するインダストリアル・インターネットなど、IT技術をより一層、生産の場に利用する取組が活発化してきました。

 将来の製造業の在り方として、様々なアイデアが提案されています。まず製造装置の間をインターネットで接続し、コンピュータが各装置を統合してコントロールする。何百もある製造工程で生み出される膨大なデータを機械学習を用いて解析し、人間が知りえなかった多数の製造工程の間の複雑な因果関係を突き止める。得られた知見を基に各製造工程を自動的に最適化することで歩留まりやスループットなどの生産性を高めるのがスマート工場です。

 データを最大限に活用した製造は、IT企業の視点では実空間(製造)とサイバー空間(センサが取得したデータとその解析)を結びつける、サイバーフィジカルシステム(CPS)とも言えるでしょう。

 あるいは、従来は個別に最適化していた製品企画、設計から製造、製品テストまでをITを使って一気通貫に最適化する。さらには、従来は単一品種の大量生産でしか実現できなかった低コストと顧客ごとの製品仕様のカスタマイズ化を両立するのがパーソナル・ファブリケーション。3Dプリンターのような手軽に素早く、低コストでプロトタイプを作製する技術も製造業のIT化に貢献するでしょう。

 製造業をサプライチェーンで考えると、ITの活用は1つの工場内に留まりません。製品に取り付けられたセンサが出荷後に製品の状況を診断する。センサが取得したデータを、製造メーカーがインターネットを介してリアルタイムにモニターし、部品の摩耗などの状況を知る。そして、故障が起きる前に積極的に部品を交換する。

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