人、技術、アイデア…。成功するビジネスは、何かしら「型破り」なものだ。多くの企業が新事業を模索する現在ほど、型破りであることが求められる時代もないだろう。
そこでこのコラムでは、型破りな取り組みをリアルに実践している事例を紹介する。「こんな人たちがいるのか」「その視点はなかった」と思わずにはいられない事例の数々が、悩めるあなたのヒントになるかもしれない。
ザ・着眼力●セーフィー
日本の大企業では進められない新規サービスの隙を突き、2017年9月、複数の大企業との提携にまで歩を進めた企業がある。2014年創業のセーフィーだ。創業時の出資企業であるソニーネットワークコミュニケーションズに加え、オリックス、関西電力、キヤノンマーケティングジャパン、ティーガイア、価値共創ベンチャー…
新参御免●MGVs(マグヴィス)ワイナリー
2017年4月、国産ブドウだけを原料とする「日本ワイン」発祥の地として知られ、多くのブドウ農家やワイナリーが軒を連ねる山梨県甲州市勝沼地区に、異色のワイナリーが誕生した。同地区を流れる日川のほとりに建つ「MGVs(マグヴィス)ワイナリー」である。
どうなった?あのリアル開発会議プロジェクト●番外編「リアル開発会議@びんご府中」
山陽新幹線、福山駅からローカル線に乗って北に50分。そこに広島県府中市がある。2017年9月~12月、3回にわたってこの地で「リアル開発会議@びんご府中」が開催された。
どうなった?あのリアル開発会議プロジェクト●開発No.21「100kg可搬ドローン」
大重量(100kg超)の荷物運搬能力を持つ、マルチコプター(以下、ドローン)。この装置の利用方法を見つけ、その用途に合った製品を開発しよう─。
青黒の志●臼井 清
最近、ワクワクするような新規ビジネスや新しいコンセプトの商品の話を、日本の企業から聞くことがなくなった。「TeslaのCEOが宇宙旅行ビジネス開始!」「Airbnbの調達額が10億ドル超え!」こんな世界的な新ビジネスの中に、日本企業の名前を見つけることはほとんどない。新しい事業に挑戦する気力と体力は…
どうなった?あのリアル開発プロジェクト●開発No.023「リアル解体ラボ」
最新の電動車両を複数の企業で購入して、知恵を出し合い分析する——。このプラットフォーム作りを行うのが「リアル解体ラボ」プロジェクトだ。
どうなった?あのリアル開発会議プロジェクト●開発No.22「障害攻略課@リアル開発会議」
「マチ」 「モノ」「コト」「ヒト」にまつわる障害を攻略する─。そんな活動を応援しようと始まったのが、「障害攻略課@リアル開発会議」だ。
“開社”のススメ●パナソニック コネクティッドソリューションズ社 イノベーションセンター
優れた技術がなかなか企業の成長エンジンにならない。日本の多くの電機メーカーが抱える悩みだ。この状況を打破しようと、「顧客との共創」に動き出したのが、パナソニックのコネクティッドソリューションズ社である。1980年代、パナソニックをはじめ多くの電機メーカーが、顧客の懐に飛び込んで、高付加価値の新製品・…
“開社”のススメ●味の素
味の素は、100年前に“うまみ”成分のグルタミン酸で事業を開始し、食品から医薬品、化粧品、電子材料へと領域を広げてきた。アフリカや東南アジアに市場を拡大する一方で、国連との協力による「ガーナ栄養改善プロジェクト」やベトナム教育訓練省と共同での「学校給食プロジェクト」を実施し、各国の食の課題解決にも取…
“開社”のススメ●パナソニック
日本を代表する家電メーカーのパナソニックが、本丸の家電事業で新事業創出を加速させようと動き出した。その推進役が、家電事業を手掛けるアプライアンス社のプロジェクト「Game Changer Catapult(ゲームチェンジャー・カタパルト)」である。社外との協創によるオープンイノベーションや、社内での…
“開社”のススメ●コマツ
設立から96年という歴史を持つ世界的な建設機械メーカーのコマツが、オープンイノベーションという新しい取り組みで成果を上げている。ICT(情報通信技術)と建機を融合した「スマートコンストラクション」は、その代表例だ。コマツでオープンイノベーション活動を推進するCTO室 技術イノベーション企画部の冨樫良…
ザ・着眼力●POLの理系学生データベース「LabBase(ラボベース)」
「理系の学生の就職は幸せだろうか?」 こんな素朴な疑問から生まれたサービスが、POLが提供する「LabBase(ラボベース)」である。社長は何と現役の東大生。大学生という立場を徹底的に生かしながら、理系学生とつながりたい企業とのマッチングサービスを提供し始めた。
ひょんころビジネス●ベテルの熱物性測定事業
近年、工業製品に使われる素材の高度化や複合化に伴い、素材の性能を見極めるための「熱物性測定」への関心が高まっている。熱物性測定は、原理が分かっているようでいて実は未知の部分が多く、成長の余地が大きい分野である。そんな中、樹脂成形メーカーでありながら、熱物性測定の事業においてユーザーニーズを捉えた事業…
ひょんころビジネス●東洋システムの電池をめぐる事業拡大
スマートフォンから電気自動車に至るまで、私たちの生活に欠かせないリチウムイオン二次電池─。この電池に関連する開発で直面する課題を解決し続け、リチウムイオン二次電池の急速な普及を支えてきた企業が、東洋システムだ。電池の試験装置から始まった同社の事業は、顧客企業の〝困った〟に向き合ううちに、電池パックの…
ベンチャー精神と異業種連携で農業を変える(後編)
福島県福島市に化学肥料を一切使わずに30年間、果樹園を営んできた、知る人ぞ知るこだわりの農園「フルーツファームカトウ」がある。サクランボ、桃、リンゴを栽培する果樹園である。 「父親の跡を継いで30年間、土にこだわり、自分の目の届く範囲の規模で最高の果物を目指してきた」(フルーツファームカトウ 代表取…
ベンチャー精神と異業種連携で農業を変える(前編)
今、日本でパプリカの産地として注目を浴びているのが、宮城県である。同県は、リッチフィールドやトヨタ自動車といった企業が大規模な施設園芸を用いてパプリカを栽培している。企業が事業として本格的に取り組んでいるパプリカの施設園芸に、いち農家でありながら名乗りを上げたのが、白鳥智明氏(現・スワンドリーム 代…
植物と魚を同時に育てるアクアポニックス、まずは家庭からの普及を目指す
植物の水耕栽培(hydroponics)と、魚の水産養殖(aquaculture)を同時に行うことで、さらに生産効率を高められるとするアクアポニックス(漁耕栽培)。植物工場に次ぐ次世代型第1次産業として、世界的に注目を集めるものの、日本ではまだあまり広がっていない。
スタートアップ企業のアクアバイク開発物語(下)
「センサーを使って人を健康にしたい」――そんな思いから起業したコレッド 代表取締約社長の中里智章氏が開発する風呂用の簡易アクアバイク「furost(フロスト)」。今春に発売の予定で、欧州でのアクアバイクブームを知る人の注目を集める製品だ。
スタートアップ企業のアクアバイク開発物語(上)
欧州でここ2~3年、人気のエクササイズとして「アクアバイク」がある。水中で行うフィットネスバイクのようなもので、水圧と運動による血行不良の解消など、疲労回復や健康増進に効果があるとされている。ただし、アクアバイク本体が高額であること、場所が必要であることから、設置しているジムは日本国内では少ない。そ…
ひょんころビジネス●センシングデザインで国際フォーラム
2014年の夏。ユニバーサルデザインの研究者として名高い中川聰氏は、センサーテクノロジーのありがたさを身をもって体験した。ある夜、体調が急変し、訪れた病院で、予期せぬ心臓の異変を告げられる。検査後、心臓の形成手術を施すため、人工心肺を使い4時間もの間、自らの心肺を停止させ、心臓弁膜手術を受けたのであ…