SEMIは半導体・FPD・ナノテクノロジー・MEMS・太陽光発電・その他関連技術の製造装置・材料・関連サービスを提供している企業の国際的な工業会です。本コラムでは、SEMIのスタッフおよびSEMIが依頼する個人または団体が、半導体製造に関わる業界で関心度が高まっている分野の情報や要素技術の動向、それに関連するイベント情報などをレポートしていきます。
SEMIレポート
目次
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半導体産業は空前の好況、今後20年は右肩上がりの強気予想も
今年のSEMICON Japanメインメッセージは「マジックが起きる。」
半導体製造サプライチェーンの国際展示会であるSEMICON Japanが開幕する2017年12月13日まで、あとわずかとなりました。この時期になるとSEMIジャパンへの取材が増え、インタビューを受ける機会が多くなるのですが、そのたびに半導体産業の先行きを不安視する記者に「日本の半導体は世界に誇る産業…
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日本の半導体サプライチェーンへの不当な低評価に反論する
未来は明るいと確信させる5つの事実
「2017年は世界の半導体サプライチェーンにとって素晴らしい1年となった」――。そう断言しても、そろそろよい時期でしょう。世界の主要な調査会社・機関による半導体市場の成長予測平均値は、2017年の年初時点では5%程度と見込まれていました。しかし、いずれの調査会社・機関も7月までに成長予測を上方修正…
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2020年に売上14兆円超、中国が推進する半導体国産化の衝撃
中国は「低賃金による低生産コスト」という特長を失いつつあり、今後は、台湾や韓国の産業モデルに接近していかざるを得なくなりました。この新しい産業モデルを支え、その付加価値の源泉とすべく、中国が国をあげて育成しているのが、半導体サプライチェーンだといえるでしょう。
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半導体製造装置の市場規模がついにITバブル期を超える!
今回のレポートでは、SEMICON Westの初日(7月11日)に発表された半導体製造装置市場予測に注目します。2017年の装置市場は前年比約20%増となる494億米ドルへと成長することが予測されます。これは2000年の所謂(いわゆる)ITバブルの年に記録された477億米ドルを初めて更新する数字とな…
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様変わりする半導体前工程ファブ装置市場の世界地図
2017年4月に公開したSEMIレポートで、中国の前工程装置市場の拡大を分析しました。その後、2017年5月末に発行されたSEMIのファブデータベースレポート「World Fab Forecast(WFF)」の最新版では、2017年から2018年にかけての前工程装置世界市場の動きがさらに明らかになり…
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EUV露光装置がいよいよ量産ラインへ、ASMLロードマップ
オランダASML社は2017年4月19日の2017年度第1四半期の決算発表で、アナリストに向けてEUV露光装置「NXE:3400B」を21台受注していることを発表しました。出荷開始は2017年中。実際に量産ラインに投入できるレベルの製品が提供可能なのか、2017年7月11日から米サンフランシスコで開…
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中国の半導体設備投資はまだまだ伸びる
2016年の半導体製造装置市場は後半になって急激に上昇し、トータルでは前年比13%増となる412億米ドルの年間販売額に到達しました。けん引役となったのは、3D NANDフラッシュ需要と好調なファウンドリー企業、地域では中国だといえるでしょう。今回は大躍進する中国市場について、SEMIが発表した各種デ…
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スマートテキスタイルという可能性に満ちた技術分野
シリコンと有機の2つの技術をハイブリッドに融合するフレキシブル・ハイブリッド・エレクトロニクスの国際コンファレンス「2017FLEX Japan」を開催する関係で、このところ関連する様々な業界の方にお会いしており、そのたびにエレクトロニクスの多様性と広がりに驚いています。
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FHEは次世代IoTデバイスが求める低コスト高品質の製造技術
プリンテッドエレクトロニクスは設備および製造コストが圧倒的に有利です。ただし、有機トランジスタの製造がまだ実験段階にあることが実用化に向けた最大のネックとなっています。そこで注目されるのが、シリコンと有機の2つの技術をハイブリッドに融合するフレキシブル・ハイブリッド・エレクトロニクス(FHE)です。
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年後半の半導体市場の改善がSEMICON Japan成功を後押し
2016年12月に開催されたSEMICON Japan 2016は、皆様のご支援のもと、出展者数、来場者数がともに大幅増となる成果を収めることができました。この成功の背景には、2016年後半からの半導体産業の上振れがあったことも確かです。半導体製造サプライチェーンの各種数値および米国半導体工業会(S…
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好調だが寡占化進む半導体市場、成長には多様性が不可欠
SEMICON JapanはIoT業界を巻き込んだオープンイノベーションを目指す
2016年の半導体市場予測を当初のマイナス成長からプラスへと上方修正する発表が、ここにきて見られるようになりました。業界の設備投資も好調を維持しています。SEMIが調査している米国系装置メーカーのBook-to-Billレシオ(出荷受注比率)も今年は年初より1.0以上を継続しており、装置市場の成績は…
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200mm製造装置の需要高まる、SEMICONでその動向を議論
「IoT向けの半導体デバイス生産によって日本が大量に保有する200mmラインの需要が高まり、日本にとって大きなチャンスを生まれる」。本連載など様々な場所を借りて、昨年からそう主張してきました。しかし現実は、200mmラインのオーナーがこのチャンスをやすやすと利益に結び付けられるわけではありません。 …
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ヘテロジニアスパッケージ技術が高める日本半導体の競争力
国際半導体技術ロードマップの終了に対する問題意識については、以前に本連載でも述べさせていただきましたが、思った以上に多くの読者の共感を得ることができました。その記事でも触れましたが、SEMIはITRSのPackaging Working Groupの活動を引き継ぐ「ヘテロジニアスインテグレーションロ…
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SEMICON West 2016で関心集めた、中国、Brexit、200mm
2016年7月12日~14日の3日間、米国サンフランシスコでSEMICON Westが開催されました。半導体の生産拠点はアジアにシフトしていますが、世界の半導体売り上げは50%以上を米国企業が握っており、米国がイノベーションの発信源として依然として力を持っていることは確かです。SEMIもこうした状況…
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スロースタートの半導体製造装置市場、第2四半期は回復へ
去る2016年6月7日にSEMIが発表した2016年第1四半期(1-3月期)の半導体製造装置出荷額は、昨年同期比でマイナス13%の83億ドルと低調でした。しかし、その後の統計データからは4月、5月と受注が増加し、回復基調にあることが見えてきました。
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国際半導体技術ロードマップ活動終了の波紋
「国際半導体技術ロードマップ(ITRS: International Technology Roadmap for Semiconductors)」を策定していたITRS委員会が活動を終えました。最終的な確認はまだできていませんが、2016年5月に最終版のロードマップが発表されたとのことです。活動終…
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脱「ムーアの法則」を先取りする成功のパラダイムシフト
SEMICON Japanは今年、第40回開催という節目を迎えます。1977年に誕生したSEMICON Japanは、まさに日本の半導体産業、装置・材料産業と歩調を合わせて目覚ましい成長を遂げました。しかし、ご承知のように日本の半導体企業は21世紀になると、売上高の世界順位を下げ始めました。2008…
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注目集める中国の半導体産業、背景に政府の育成策
中国政府による国内半導体産業の育成政策を背景に、中国市場に世界中のサプライチェーンの目が向けられています。こうした中、2016年3月16日から3日間にわたって上海新国際博覧中心(SNIEC)で開催されたSEMICON Chinaに大勢の関係者が押し寄せました。
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半導体技術取り込むユーザー企業がサプライチェーンを拡大
2015年はM&Aの大波が業界のプレイヤーと構造を一変させた年となりました。これからは、今まで通りのビジネスは通用しない、あるいはこれからの世界で成長を勝ち取るためには全く新しいアプローチが求められる時代になると言えるでしょう。SEMIのミッションは会員ならびに半導体業界全体の成長支援にありますが、…
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IoT時代への足がかり、200mmライン活用に求められる条件
2015年を振り返ると、世界のエレクトロニクスサプライチェーンをM&Aの大波が飲み込んだ年という印象があります。未曾有のM&Aが作り変えた業界地図の中で、SEMI会員をはじめ、サプライチェーンを構成する各社は、ビジネスの再構築と新たなビジネス機会の獲得に切磋琢磨することになります。M&Aによってプレ…