分解調査のスペシャリストであるフォーマルハウト・テクノ・ソリューションズの柏尾 南壮氏が、話題の製品を分解。中身の分析結果を豊富な写真で報告します。
フォーマルハウト・テクノ・ソリューションズ ディレクター
著書は「iPhoneのすごい中身(日本実業出版)」「スマートフォン部品・材料の技術と市場 (共著・シーエムシー出版)」。日経エレクトロニクス誌への寄稿のほか、日経BP社主催セミナーでの講師も行う。
分解調査のスペシャリストであるフォーマルハウト・テクノ・ソリューションズの柏尾 南壮氏が、話題の製品を分解。中身の分析結果を豊富な写真で報告します。
昨年、カナダに出張した際、現地の家電量販店「Best Buy」を訪れた。店内に数あるガジェット系電子機器の中でもとりわけ目立っていたのが、壁一面に並んだ「Tile」と書かれたBluetooth忘れ物探知機だ。価格は1個15米ドル。いくつかバリエーションがあったので数個購入した。今回はその中から、最も…
スマートフォンに限らず、様々な電子部品の集合体である電子機器には大抵「タイミングデバイス」が搭載されている。今回は、インターネットバンキングなどで多用されるようになったワンタイムパスワード用トークンを分解しながら、タイミングデバイスの重要性を説明したい。
世界最大級の家電見本市であるCES(2018年1月9日~12日、米ネバダ州ラスベガス)に今年も参加した。CESの展示方法は3タイプある。1つは、Las Vegas Convention CenterやSands Expoといった巨大ホールに展示ブースを構えるもの。誰でも立ち入ることができ、写真撮影も…
筆者はこれまで、数多くのスマートフォン(スマホ)を分解調査してきたが、iPhone Xの中身を確認して最も印象深かったのは、無線充電の電磁波を通過させるために、2016年モデル(iPhone 7)までのアルミ合金製ユニボディを3つに分割する「大規模工事」が行われていたことだ。
インドは、中国に次いで多くの人口を抱える国だ。GDP(国民総生産)世界ランキング上位の新興国という立場も中国に似ている。中国のスマートフォン(スマホ)市場が大ブレイクしたように、インドがスマホの新時代を牽引すると予想する人は多い。確かにインドでのスマホ出荷数は増加している。しかし、そのほとんどは中華…
韓国Samsung Electronics社は年間3億台以上のスマートフォン(スマホ)を販売する世界最大のスマホメーカーだ。そのラインナップも、10万円を超える高級品から1万円以下で買える格安品まで幅広い。今回はその中から、フラグシップに位置付けられるハイエンド端末の「Galaxy Note8」を紹…
エネルギーハーベスティングという言葉をご存じだろうか。電力は通常、外部電源やバッテリーから供給されるが、エネルギーハーベスティングはボタンを押す動きなどを電力に変換してバッテリーや外部電源を不要にする。「ハーベスト」は「収穫」を意味するので、直訳すれば「エネルギーの収穫」となる。今回は、このエネルギ…
祝誕生10周年、iPhone 8/8 Plus、Apple Watch、iPhone X(3)
iPhone 8/8 Plusと同時に発売されたスマートウオッチ「Apple Watch Series 3」は、Series 2までの無線LANとBluetoothに対応したモデルに、WCDMAとLTEに対応したセルラーモデルが加わった。セルラーモデルのスマートウオッチは、韓国Samsung Ele…
祝誕生10周年、iPhone 8/8 Plus、Apple Watch、iPhone X(2)
iPhone特有の振動モーター「Taptic Engine」は偏心モーターと異なり、錘が箱の中で横に滑って振動を発生させる。構造の複雑さゆえ、単価は偏心モーターの約20倍と推定される。これまでのiPhoneでは、Taptic Engineの製造は⽇本電産が担当していた(⼆次供給源として中国AAC社が…
祝誕生10周年、iPhone 8/8 Plus、Apple Watch、iPhone X(1)
スマートフォン(スマホ)が私たちの生活の必須アイテムになるきっかけを作ったのは、米Apple社のiPhoneだった。その登場から10年目となる2017年11月、Apple社は10周年記念モデルとなる「iPhone X」を発売する。 9月下旬にはiPhone Xに先立って、4.7型の「iPhone 8…
Bose SoundLink Mini II(3)
ワイヤレススピーカーを使用する際、必ず必要になるのがスマホなどの音源とのBluetooth接続を確立する手順「ペアリングだ」。普通はマニュアルを見ながら操作するが、Sound Link Mini IIは初期状態で日本語を含む11カ国語の音声ガイドを搭載する。さらに、Bose社のWebサイト経由で別の…
Bose SoundLink Mini II(2)
Bose SoundLink Mini IIのメイン基板のサイズは約10cm×約5cm。伊仏合弁STMicroelecronics社のプロセッサー「STM32F030C6」、米Qualcomm社が買収した英CSRの電源管理機能を備えたBluetoothチップ「CSR8670」、プログラムを格納してい…
Bose SoundLink Mini II(1)
人によって評価の分かれるオーディオの世界でも多くの人々に愛されるメーカーやブランドがある。今回はそんな音響機器メーカーの1つ、米Bose社のワイヤレススピーカー「Bose SoundLink Mini II」を紹介する。
2017年9月4日から7日までイスラエル・テルアビブで開催されたDLD Innovation Festival 2017。ベンチャー企業の祭典であると同時に、米Google社、米Amazon.com社、米Microsoft社、韓国Samsung Electronics社などのビッグネームが大きなホー…
5年ほど前から、多くの方々のアドバイスを受けて、様々な海外展示会に参加するようになった。最近も、ハワイ(6月)、サンフランシスコ(7月)、台湾(8月)と様々な国・地域のイベントを駆け抜けてきた。今回は、そんなイベントの現場で聞けた興味深いトピックをいくつか紹介したい。
今やスマートフォン(スマホ)売り場以上に盛り上がっている周辺機器売り場。特に盛況なのがモバイルバッテリーのコーナーだ。スマホ、タブレット、無線ヘッドセットなど、電池が切れるとたちまち“ガラクタ”と化す製品に囲まれて過ごしている人は多い。モバイルバッテリーを必須アイテムの1つと考える人は増える一方だ。…
コンピューターの入力デバイスとして幅広く普及するマウス。その誕生の歴史は古く、半世紀前の1960年代にまでさかのぼる。米国のコンピューター科学者、ダグラス・エンゲルバート氏がARPAからの資金を得て、インタラクティブなマンマシンインターフェースの1つとして開発したものだ。今回はマウスに続く新世代の入…
中国Xiaomi社が2016年秋に発売したスマートフォン「Mi Mix」。中華端末のトップを取ろうかという一時の勢いに陰りが見られていたXiaomi社だが、Mi Mixはヒット商品となり、同社のモバイルビジネスにV字回復をもたらす立役者の1つとなった。
韓国Samsung Electoronics社は、毎年2月にスペイン・バルセロナで開催される世界最大のモバイル関連カンファレンス「Mobile World Congress」(MWC)において、その年のスマートフォン(スマホ)の新モデルを発表することを恒例行事としている。だが、今年2月に開催されたM…
自動車にもレーダーが普通に搭載されるようになった。この流れを加速しているのが自動運転補助システム(ADAS)、特に、追突しそうになったら自動的にブレーキをかけて事故を回避する自動ブレーキシステムの普及だ。今回はトヨタ自動車のADAS「Toyota Safety Sense P」が搭載するミリ波レーダ…