「ティム(TIM:サーマル・インターフェース・マテリアル)」と呼ばれる熱伝導材料を付けたパワーモジュールが、パワーデバイス/パワーエレクトロニクス業界で流行の兆しを見せている。2014年5月に開催されたパワーエレクトロニクス業界の世界最大級のイベント「PCIM Europe 2014」でも、大手のパワーデバイスメーカーがTIM付きのパワーモジュールを次々と披露した(図1、2)。

「PCIM Europe 2014」で三菱電機が展示したTIM付きパワーモジュール
図1 「PCIM Europe 2014」で三菱電機が展示したTIM付きパワーモジュール
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「PCIM Europe 2014」で富士電機が展示したTIM付きパワーモジュール
図2 「PCIM Europe 2014」で富士電機が展示したTIM付きパワーモジュール
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 この流れを作ったのは、パワーデバイスの最大手ドイツInfineon Technologies社だ(図3、4)。同社がTIM付き製品を登場させてから、「海外企業を中心にTIM付きモジュールを求める顧客が増えた」(日本のあるパワーデバイスメーカーの技術者)という。このInfineon社も、TIM付きモジュールの種類を今後増やしていく。実際、PCIMの会場には、複数のTIM付きモジュールを出展した(図5)。

Infineon Technologies社のTIM付きパワーモジュール
図3 Infineon Technologies社のTIM付きパワーモジュール
(写真:Infineon Technologies社)
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Infineon Technologies社のTIM付きパワーモジュールを利用した事例
図4 Infineon Technologies社のTIM付きパワーモジュールを利用した事例
「PCIM Europe 2014」で出展した。
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「PCIM Europe 2014」でInfineon Technologies社が展示したTIM付きパワーモジュール
「PCIM Europe 2014」でInfineon Technologies社が展示したTIM付きパワーモジュール
図5 「PCIM Europe 2014」でInfineon Technologies社が展示したTIM付きパワーモジュール
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