日経ものづくり

日経ものづくりは創刊10周年を迎えました

日経ものづくり編集長から

大石 基之=日経ものづくり
2014/04/03 00:00
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 「日経ものづくり」は、このたび創刊10周年を迎えることができました。製造業のあり方を追い続けるという編集方針の下、これまで刊行し続けてこられたのも、読者の皆様のご支援の賜物と深く感謝しております。

 日経ものづくりは、激動の時代を勝ち抜こうとする製造業の皆様の応援団となることを宣言します。2014年を創刊10周年記念イヤーと位置付け、誌面強化やイベント、記念シンポジウムなどを展開してまいります。誌面については、まず本号(4月号)と次号(5月号)の2号連続で10周年記念特集を掲載します。前編となる本号では製造業の競争力の根幹である「人材力」に焦点を当てた特集を掲載します。日経ものづくりでは、節目の年に人づくりに関する特集を掲載してきました。2006年の創刊2周年記念号では「大量採用時代の人づくり」、創刊5周年記念の2009年5月号では「今なら間に合う人づくり」と題して、その時々に求められる人材育成のトレンドをお伝えしました。

 そして、10周年記念の今号でテーマとするのは、「人材力 再強化」です。この数年間で、製造業を取り巻く事業環境は様変わりしました。グローバルでの競争が激化したことで、他社を出し抜くイノベーティブな製品開発能力や、顧客の要求に確実に応えられる生産技術力が、かつてない程求められるようになってきています。にもかかわらず、設計や生産の現場は、人材力の低下に悩んでいる状況です。その一因には、作業効率向上のための分業化やICTツールの活用、装置の自動化が進んだことなどで、技術者や作業者が限られた範囲の仕事だけをそつなくこなすようになってしまったことがあります。これに追い打ちをかけるのが、国内製造業の強さを支えてきた団塊の世代を筆頭とするベテラン技術者がここにきて定年退職を迎えて職場を去り始めたこと、いわゆる「2012年問題」です。「このままではまずい」と、大きな危機感に見舞われた国内製造業各社は、改めて人材力の強化に挑み始めました。その動向を探ります。担当したのは、吉田記者と中山記者。両記者とも、人材力に関する特集を以前から提案していましたが、10周年記念号という特別な舞台で実を結びました。

 特集2も、10周年記念ならではの切り口でお届けする記事です。ここでは、創刊10周年を機に日本のものづくりの今を捉え、将来への指針を得るため、技術者の方々を対象にアンケート調査を実施しました。本誌では10年前の2004年4月~6月号でも同じ趣旨のアンケートを行っており、両方の結果を比較しながら未来の姿を探りました。最も興味深かったのは、製品での差異化がうまくいっている場合に、「(製品の)優位性を確保できている理由は何か」を聞いた結果、生産現場の技術レベルや生産技術に関する項目への回答が10年前に比べて劇的に増えたことです。これが何を意味するか、詳しくは本誌をご覧ください。担当したのは、日経ものづくりの「生き字引」ともいえる木崎編集委員です。元編集長でもある木崎編集委員こそ、この10年間を総括する本記事にうってつけと判断しました。

 最後にもう1つご紹介したいのが、韓国Samsung Electronics社が2013年後半から2014年初頭にかけて断行した緊急構造改革に関する特別寄稿です。改革の中心は、研究開発部門です。一例を挙げると、長期的な基礎研究を担当していた人員を、もっと近い時期の製品化に向けた研究開発活動に投入し始めています。一連の改革から浮かび上がってくるのは、研究者の役割が大きく変わることです。その全貌を元日本サムスン顧問の石田賢氏が6ページにわたる分量で詳しく解説します。日本ではほとんど報道されていない今回のサムスン緊急構造改革の真意を、日経ものづくり独占でお届けします。どうぞご期待ください。

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