1. 明日の花形商品――ウエアラブル機器

 科学技術の進化は人々のニーズを絶えず満足させ、電子機器や電子部品も薄型・軽量化、コンパクト化、多機能化、省エネ化、低価格化、高速化、デザイン性向上、ファッショナブル化の方向へ発展を遂げてきた。そして、最近になってウエアラブル機器が登場し、搭載機能もより多くなり、高度化もさらに進んでいる。アプリケーションソフトウエアやコンテンツサービスとも組み合わせた関連製品が、大手企業から相次いで発売されている。パソコンと携帯電話機(スマートフォン)がいわゆる稼ぎ頭の「キャッシュカウ」(市場が大きく、成長率が鈍化)だとすれば、ウエアラブル機器は明日の花形商品(市場は小さいけれど、潜在成長率が高い)かもしれない(図1)。

図1 ウエアラブル端末は明日の花形商品
出典:台湾ITRI IEK(2014年3月)
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 われわれは、2018年のウエアラブル機器/部品の世界市場規模は206億米ドル(191億台)に達すると予測する(図2)。そのうち半導体市場は37億7000万米ドルで、世界の半導体市場全体に占める比率はわずか0.9%にすぎない(図3)。一方、非半導体の部品市場(電池、ディスプレー、カメラモジュール、構体、アクセサリー、組み立て、その他)は96億3000万米ドルに達する。

図2 ウエアラブル機器/部品の世界市場規模
出典:台湾ITRI IEK(2014年3月)
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図3 ウエアラブル機器向け半導体の世界市場規模
出典:台湾ITRI IEK(2014年3月)
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