これまでのコラムでは、私の三つの提言(下記)について述べ、これらに沿って議論を進めています。

提言1:日本はB2C(企業対個人取引)ビジネスをあきらめてよいのか?
提言2:「よいものは売れる」から脱却しなくてよいのか?
提言3:会社に縁側を作ろう

 まず提言1に沿って、日本企業がなかなか新たなB2Cビジネスを生めない問題性について述べてきました。さらに「ものづくり」から「ことづくり」への転換の必要性について説明してきました。これに関しては、三宅秀道先生が述べられている四つの開発フェーズを用いて、「ものづくり」と「ことづくり」との関係について触れてきました。

1.問題開発
2.技術開発
3.環境開発
4.認知開発

 これら四つの開発フェーズのうち、「ものづくり」は「技術開発」が深く関与していますが、「ことづくり」はそれ以外の項目と関係が深いのです。