2人に1人が履いているといわれるアキレスの大ヒット子ども靴「瞬足」。どちらかというと保守的だった同社が、どうやって斬新なアイデアを生み出し、ロングセラーにつなげたのかという誕生秘話を、開発者らが自ら語った1冊である。
子ども靴市場でヒット商品を生み出すべく、開発チームは、それまでのプロダクトアウトからマーケットインへと発想の転換を図る。そこで役立ったのが、街で子どもの靴を撮り続けるという、かねて続けてきた地道な市場観察で養った視点だったという。
その市場観察の経験を基に、「子どもが喜ぶ靴とは何か」を徹底的に議論。そうして生まれたのが、左右非対称の靴底という前代未聞の発想だった。その後のブランド戦略も奏功し、発売から10年が経った今でも売れ続けている。
彼らの成功譚たんは、顧客を真しんし摯に見つめ続けることが、製品開発にとっていかに重要かをあらためて気付かせてくれる。
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