分解デザイン工学: バラバラにすることで価値を生む、山際 康之 著、2,940円(税込)、A5判、188ページ、東京大学出版会、2013年4月17日
分解デザイン工学: バラバラにすることで価値を生む、山際 康之 著、2,940円(税込)、A5判、188ページ、東京大学出版会、2013年4月17日
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 「お父さんの時計の中身はどうなっているのだろう」─。そんな興味心から、父親に内緒で時計を分解した経験はないだろうか。本書の著者も、そんな「分解キッズ」だった1人。大人になってソニーで組立性・分解性設計の体系化に取り組んだ後、この分野で先導的な役割を担う大学教授になった。そんな著者が身近な物の分解を徹底解明した。

 筆者独自の視点が光るのは「分解学」を解説した第1章だ。分解を「ある対象物を目的にそって必要な単位までバラバラにすること」と定義し、こうすると物事のありのままの姿が見えてくると説く。対象物は必ずしも製品でなくていい。業務プロセスや会社組織さえも分解できる。

 第2~3章では分解しやすい設計の基礎を、第4~6章では消費者が自ら実施するリサイクルにまつわる分解と、そのために必要な設計/社会構造について取り上げている。

 あなたなら何を分解する?

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