Tech-On!の記事によれば、NEDOのプロジェクトでトラック4台を車間4m、時速80kmで隊列走行させたそうである。さすがに同乗取材は許可されなかったそうだ。これは機械だからできることである。

 私は、東名高速道路を車間1m、時速100kmで走らせれば新東名高速道路はいらないと長年公言している。4mでも1mでも、人は運転できない。たとえ運転できたとしても、続けられない。機械はどこまでも車間4mで走る。電子制御は既に人の能力を上回っている。実際、男の子の憧れ、F1では電子制御を制限している。制限しないと人と人の勝負ではなく、機械と機械の勝負になってしまうからである。いやいや、機械が作りだす加減速Gや横Gにどこまで耐えられるかという人間耐久レースになってしまう。実は人を乗せない方速い。

 もちろん、機械は間違える。人も間違える。たぶん、人の方が間違える。なぜなら、間違える所に人の価値があるから。間違えるから発見がある。機械は間違えない。機械の保護の下、人がチャレンジをして、発見に結びつけるところに発展があるように思える。さあ、自動運転の可能性を論じる時代は終わった。力、俊敏性、そして持続性で機械が勝っている現実を認めよう。その現実の下で人の価値、機械と人の関わりを模索する時代が始まった。