エネルギー
 

先進国で始動、超高齢化にらんだ都市プロジェクト

日経BPクリーンテック研究所 藤堂安人
2013/10/16 00:00
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 先進国で高齢化が急速に進んでいる。国連統計によると、先進国の高齢化率(65歳以上の人口割合)は2010年時点で平均15.9%に達している。中でも日本の高齢化率は23.0%と世界最高。イタリアとドイツは共に20.4%と20%台を突破しており、スウェーデンの18.2%、スペインの17.0%、フランスとイギリスの16.8%と続く。米国は13.1%と先進国の中では比較的低い。

 一方、新興国は平均5.8%とまだ低いが、今後高齢化が進むと予想され、高齢化は世界共通の問題になりつつある。

 こうした高齢化社会への進行を背景にして、高齢化対策をテーマにした都市開発プロジェクトがスタートしている。日経BPクリーンテック研究所の『次世代社会創造プロジェクト総覧』(2013年6月28日発行)によると、高齢化対策を目指したプロジェクトは、世界でまだ35と少ないが、今後増えると予想される。そのほとんどは先進国に集中しており、日本16、欧州11、北米8と高齢化率の高い順にプロジェクトが多いという結果となった。

高齢化対策プロジェクトに3パターン

 これらのプロジェクトを分類すると、「外出・歩き促進型」、「コミュニティー型」、「ICT(情報通信技術)活用型」の3パターンがある。

 第1の外出・歩き促進型は、特に高齢者向けに外出や歩くことを促して健康増進を図るプロジェクトで、都市計画にまで踏み込むケースが多い。例えば、日本で2009年に発足した「スマートウェルネスシティ構想」には、現在18府県29市町が参加、地域で住民間が交流を持ちながら健康に生活するために歩くことを基本にした街づくりを目指している。

 2011年9月に「健幸長寿社会を創造するスマートウェルネスシティ総合特区」を申請し、同年12月に指定を受けた。スマートウェルネスシティのうち、先行事例として7市が指定を受けた。

 その一つが、新潟県見附市で、歩くことを基本とするまちづくりを目指している。同市は、この構想の実現のために、ソフト・ハード・クラウドという三つの側面から推進。ソフト面では、健康施策を条例化している。ハード面では、歩道であることを明示した標識やライジングボラード(自動昇降型の車止め)、歩道・自転車レーンなどの設置を進める。クラウド面では、2013年度から国民健康保険、協会健保の順にデータベース化を進め、健康づくりの定量評価に役立てる。

 中でもライジングボラードは、必要に応じて歩行者天国などに利用するもので、岐阜市などと並んで、全国初の取り組みとして注目されている。見附市は、整備中の道の駅の完成に合わせて、2013年中に今町商店街にライジングボラードを設置する計画だ(写真)。

ライジングボラードが設置される予定の新潟県見附市にある今町商店街
写真 ライジングボラードが設置される予定の新潟県見附市にある今町商店街
(撮影:日経BP社)
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