こんにちは。かなりあ社中の臼井です。

 今回の話題は、ずばり「ソーシャル・プロダクツ」。

 え?

 「何だ、そりゃ? まーた、勝手に名前を付けて」。何だか、そんな声が聞こえてきそうです。世の中、「ソーシャル」流行中ですから、無理もありません。「会社人を社会人に」を旗印にソーシャル・リーマンズを標榜する我々、かなりあ社中もしかり。何でも「ソーシャル」を付ければ、ウケると思っている時代の雰囲気もあって、少し食傷気味な点を否定できないことも確かです。

 でも、実は「ソーシャル・プロダクツ(Social Products)」という言葉、意外に由緒正しい経歴を持っています。近代マーケティングの父と呼ばれるフィリップ・コトラー氏が、1989年に記した著書『ソーシャル・マーケティング』で最初に用いたそうで、最近再び注目を集め始めているようです。
 
 などと、いかにも知っているように書いていますが、実は私がこの言葉に触れたのは最近のこと。今年の5月に日本経済新聞の一面コラム「春秋」で目にしたばかりです。コラムは、ソーシャル・プロダクツの賞について紹介していました。

 今週半ば、東京都内でちょっと変わった視点で選んだ「優秀商品」の表彰式があった。天然酵母を使い洗浄力を高めた自然派の洗剤。竹を使った自転車の車体やノート帳。廃タイヤを用いた靴。東北の被災地で女性たちが作った高級牛革かばん。そうしたモノたちだ。 ―― 2013年5月18日付、日本経済新聞

 どうやら、環境に優しかったり、社会貢献に関係していたりする商品のことのよう。コラムは、以下のように続きます。

 賞の名をソーシャルプロダクツ・アワードという。買ったり使ったりが目先の満足だけでなく、社会を良くすることにもつながる。そんな商品を学者やデザイナーが選ぶ手づくりの試みで、今年が1回目だそうだ。 ―― 同上

 なるほど、そんな賞があるんだ。そう思った私は、コラムを読んだその日に早速、受賞商品の展示会を見学に行きました。製造業で働き、ソーシャル・リーマンを目指す私としては、「ソーシャル」で「プロダクツ」ならば、ど真ん中であるはずと思ったからです。