反日デモによる日系電子部品メーカーの被害を伝えるTech-On!ニュース記事
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 今回は番外編。この原稿を書いているのは、昨年の「反日暴動」からほぼ1年に当たる9月19日である。昨日は中国の「国恥の日(1931年に満州事変のきっかけとなる柳条湖事件が起きた日)」であった。この1年間、中国ビジネスに関わる日本人にとっては本当につらい日々だったと思う。

 ある知人は2012年11月の上海での展示会に出展を予定していて、ほぼ準備はできていたのだが、「安全を保証できない」という理由で中国側から参加を拒否された。別の知人からは、中国での広告の掲載を拒否されたという話も聞いた。度重なる尖閣諸島近辺への領海侵犯や、中国のサイトを見る度に出てくる反日的かつ好戦的な記事にうんざりするやら空恐ろしいやらで、私自身も落ち着かない日々を過ごしていた。

 その中で「国恥の日」を迎えたわけだが、幸いというべきか、大きな混乱が起こった様子もなく、去年のような暴動が起こることはなかった。といっても、中国人が国恥の日を忘れていたわけではなく、微博(中国のマイクロブログ)では9月18日の「ホットな話題」の上位に入っており、「国恥を忘れるなかれ」「日本との戦争で死傷した3500万の同胞のために祈れ」というコメントが続々と見られる。もっとも、19日の午後5時半の時点ではこの話題はすでに上位にはなく、「月が綺麗」「iOS7が出た」といった話題が上位を占めているが。