Taiwan Semiconductor Manufacturing社（TSMC）の2013年7月の売上高は、対前年比（YOY）＋7%、対前月比（MOM）－4%の521億300万NTドルだった。顧客がスマ－トフォン向けLSIを在庫調整した影響を受けた。1～7月累計売上高は、YOY＋21％。同社は第3四半期（3Q）における売上高の事前予想の1610億～1640億NTドルに必要な8～9月の売上高は545億～559億NTドル／月（MOM＋5～＋7％）。

　3Qはスマ－トフォン実需が想定よりも弱いこと、顧客側の在庫調整で半導体発注の調整がかかること、Xintec社（TSMC売上高の1％）が連結範囲から除外されることなどから、ドイツ銀行グル－プ（以下、当社）では3Q売上高を1636億（QOQ＋5％）と予想。また4QはQOQ－8～－12%の減収との見方だが、20nmプロセスの次世代プロセサ（米Apple社向け）の年内の量産開始などもあり、稼働率は遅くとも2014年1Qを底に回復基調に転じると見ている。

UMCの7月売上高はMOM＋7％

　United Microelectronics社（UMC）は115億5800万NTドル（YOY＋11%、MOM＋7%）と当社予想（MOM＋1～＋3%）を上回った。液晶パネル向けのドライバICが想定よりも強かった。1～7月の累計売上高はYOY＋6％。

2Q業績は事前予想を上回る好業績

　UMCの売上高は、319億500万NTドル（YOY＋5％、QOQ＋15％）と同社の事前予想のQOQ＋12～＋14％を上回った。売上高総利益率はQOQ＋3.2％ポイント上昇の19.4％。営業利益率はQOQ＋2.5％ポイント上昇の3.6％。出荷数量はQOQ＋16%増加と、事前予想（同＋12～＋14％）を上回った。ASP（平均単価）は同社QOQ－1%と事前予想（同横ばい）を共に下回った。稼働率はQOQ＋7％ポイント上昇の85%と事前予想（81～83％程度）を上回った。プロセス別売上高構成比は40nmが20％（1Qは18％）、65nmが31％（同32％）。

3Qの事前予想はやや弱め

　UMCの事前予想は下記5点だった。
　（1）出荷量QOQ＋3～＋4％、ASP同横ばい。つまり売上高はQOQ＋3～＋4％
　（2）営業利益率は8～9％程度%「high single digit %」
　（3）稼働率は85%程度
　（4）生産能力はQOQ＋0.7％
　（5）主要アプリケ－ション別の売上高は顧客の在庫調整によって通信がQOQ減収、パソコン向けとコンシューマ向けが同増収。