皆さん、こんにちは。更新がなかなかできず申しわけありません。今回は少し趣を変えて、先月(2013年6月18日)更新されたスパコン性能ランキング「Top500」に関して、“どこよりも遅く個人的な”見解と、それに対する思いを、2回にわたって書いてみたいと思います。

6月と11月はスパコン関係者にとって特別な月!!

 毎年、6月と11月は私たちにとって特別な月です(笑)。「特別な」の理由は「Top500ランキングの更新」月だから。以前も少し説明しましたが、このランキングは6月(ドイツ)と11月(米国)に行われる、スパコン系の大きな学会(正確にはISC、SC)で発表されることになっています。このランキングが発表される少し前から関係者間では、ランキングについてさまざまな予測や「新型」の情報がささやかれ始めます。

 本年は、Top500の創始者と言っても過言ではないJack Dongarra博士(Ph.D.)による「新型」に関するレポート(「Visit to the National University for Defense Technology Changsha, China」)が、ランキング発表前にWebを通じて公表されました。そのため「スパコン界では末端な人」である筆者も「中国のスパコンが2年ぶりにTopに返り咲き」という結果を容易に予測できたのです。それは、日本の「京」の表彰台(3位以内)からの陥落と、筆者の所属する会社製の米国スパコンのトップ陥落を意味していました。