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台湾の視点で分析する アジア・ハイテク産業の動向

台頭する中国の中小型ディスプレイ産業、その発展シナリオを読む

  • 陳 伯=台湾工業技術研究院 IEKシニア研究員
  • 2013/05/17 09:00
  • 1/4ページ

 中国は第11次5カ年計画(2006~2010年)を推進する中で、大型ディスプレイ産業の発展に注力してきた。2012年にはShenzhen China Star Optoelectronics Technology社(華星光電)と BOE Technology Group社(京東方)が第8.5世代工場での大量生産を開始し、初期段階の成果が出始めたことによって、テレビ用を中心に、台湾のディスプレイ・メーカーの市場シェアを脅かす事態になっている。さらに第12次5カ年計画(2011~2015年)では、ハイエンド・ディスプレイ技術を一層発展させることを目標に明記している。ハイエンド・ディスプレイ技術の主要ターゲットはやはり中小型ディスプレイ市場である。今回は、生産販売状況、応用市場の現況、各社の事業動向から中国の中小型ディスプレイ産業の発展について分析する。

1. 中国の中小型ディスプレイのシェアは11~12%

 2012年、中国の中小型ディスプレイ生産金額は約35億3000万米ドル、世界市場に占める比率は11.9%に達した。2013年の生産金額は40億2000万米ドル、対前年比伸び率は14.1%、世界市場に占める比率は10.9%に達する見通しである(図1)。

図1 世界市場における中小型ディスプレイの生産額と各国のシェア
出典:工研院IEK(2013年4月)
[画像のクリックで拡大表示]

 中国の中小型ディスプレイ市場を方式別に見ると、2011年には生産金額全体に占めるTN/STN液晶ディスプレイの比率が28.8%を占めていたが、2012年にはこれが15.8%に低下した。一方、TFT液晶ディスプレイの生産金額は対前年比81.1%の大幅成長である。

 現在の中国では、ハイエンド技術である「低温多結晶Si(LTPS)TFT液晶」「酸化物半導体TFT駆動の液晶」「アクティブ・マトリクス駆動の有機EL」を使ったディスプレイの生産規模はそれほど大きくない。2013年は、「アモルファスSi(a-Si)TFT液晶」を中心としたミッドレンジとローエンドのディスプレイが出荷の大部分を占めると見られる。一方、ハイエンド・ディスプレイ分野は依然として日本と韓国の両国がリードしながら発展していくだろう。現時点では、中国の有機ELディスプレイ生産はアクティブ・マトリクス型ではなく、パッシブ・マトリクス型が中心である。

 応用市場別に中国の中小型TFT液晶ディスプレイ生産金額の分布状況を見ると、携帯電話機向けとタブレット端末向けに集中していることが分かる。2012年第4四半期の中国の中小型TFT液晶ディスプレイ全体に占める携帯電話機向けの比率は66.9%、タブレット端末向けは約20.4%で、この二つの製品だけで中国の中小型TFT液晶ディスプレイの生産総額の85%超に達した。

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