ホンダの航空機「HondaJet」を開発した米Honda Aircraft社 社長兼CEOの藤野道格氏は、ランキングの18位に入ったインタビュー記事「物理法則に従って、常識を破る」で、こう述べています。
誰もやらないことをやれ――。イノベーターと呼ばれる人々にインタビューすると、異口同音に必ず返ってくる言葉です。「技術開発で成功するための普遍的な条件の一つだから」という見方は、たぶん間違っていません。ただし、多くの人がこの言葉の意味をかなり正確に理解しているのに、実践に移すことが最も難しい条件でもあります。その理由は、藤野氏が語っている通りです。
「規制」という言葉には、「やらなければならないから」「しょうがないから」という後ろ向きな解釈が成り立つ雰囲気が漂います。でも逆に、「誰もやらない方法で解決しよう」と考えた瞬間にイノベーションへの道が開ける。それが世界に冠たる日本の製造業を支えてきた技術開発の真髄だとすれば、近未来のクルマにはイノベーターのDNAがきっと生かされるに違いありません。