家電・モバイル ボリュームゾーンの最新動向を知る
 

次世代動画圧縮「HEVC」

モバイル時代のコア技術、映像の主役交代を象徴

高橋 史忠=Tech-On!
2013/03/05 00:00
印刷用ページ

 「タブレット端末は、今や“スマート”な携帯型テレビだ。画面の大小にかかわらず、ユーザーに映像コンテンツを届ける機器は、すべてテレビだと考えている」。

 米テレビ・メーカー大手のVIZIO社 CEOのWilliam Wang氏はこう語り、消費者にとって「テレビ」の定義が大きく変化していると指摘した。急速な価格下落が進行する薄型テレビ。これまで長らく家庭用映像機器の中心だった「テレビ受像機」は、その主役の座をタブレット端末やスマートフォンといったモバイル端末に譲り渡そうとしている。

 Webサービス業界では今、パソコンではなく、まずはモバイル・サービスから開発を始めることを「モバイル・ファースト(mobile first)」と表現する。モバイル・ファーストの取り組みは、テレビを頂点としてきた映像関連技術の開発にも及んでいる。それを象徴する動画圧縮技術が「HEVC(エッチ・イー・ブイ・シー)」だ。

今後の10年間を支えるコア技術

LTEの伝送帯域でHEVC対応動画
写真は、NTTドコモが開発したHEVCのソフトウエア復号処理技術のデモ。LTEの伝送帯域を想定し、符号化速度10Mビット/秒で圧縮した4K映像を再生した。

 HEVCは、「High Efficiency Video Coding」の略語である。現在、動画圧縮技術で主流になっている「H.264/MEPG-4 AVC」の次世代版となる国際標準技術だ。2013年1月にはITU(国際電気通信連合)の規格名として「H.265」が冠されることが決まった。ISO(国際標準化機構)とIEC(国際電気標準会議)では「ISO/IEC 23008-2」と呼ばれている。

 HEVCの規格を策定している主体は、動画圧縮技術の国際標準化団体「MPEG(Moving Picture Experts Group)」と「VCEG(Video Coding Experts Group)」の共同チームである。動画圧縮技術の新しい標準規格は1990年代半ばに標準化された「MPEG-2」以降、10年に1度のペースで登場している。2013年はH.264の標準化から、ほぼ10年の節目に当たる年だ。その意味でHEVCは、今後10年間の映像関連機器や映像サービスを支えるコア技術と言える。

【9月18日(金)開催】高精細映像時代に向けた圧縮符号化技術の使いこなし方
~H.265/HEVCの基礎から拡張・応用技術とその活用における心得~


本セミナーでは高品質、高信頼、高効率に製品化するために標準化された高圧縮符号化技術、H.265/HEVCについて、その基盤となった符号化技術の進展から映像・製品特性に適切に圧縮符号化技術を使いこなす上で知っておきたい基本とH.265/HEVCの標準化、実装、製品化に向けた基礎及び拡張技術の理解と活用の勘所等について詳解します。詳細は、こちら
会場:中央大学駿河台記念館 (東京・御茶ノ水)
コメントする
コメントに関する諸注意(必ずお読みください)
※コメントの掲載は編集部がマニュアルで行っておりますので、即時には反映されません。

マイページ

マイページのご利用には日経テクノロジーオンラインの会員登録が必要です。

マイページでは記事のクリッピング(ブックマーク)、登録したキーワードを含む新着記事の表示(Myキーワード)、登録した連載の新着記事表示(連載ウォッチ)が利用できます。

協力メディア&
関連サイト

  • 日経エレクトロニクス
  • 日経ものづくり
  • 日経Automotive
  • 日経デジタルヘルス
  • メガソーラービジネス
  • 明日をつむぐテクノロジー
  • 新・公民連携最前線
  • 技術者塾

Follow Us

  • Facebook
  • Twitter
  • RSS

お薦めトピック

日経テクノロジーオンラインSpecial

記事ランキング