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ハードウエアはソフトウエアのおまけ

大森 敏行=日経エレクトロニクス
2013/02/08 06:00
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 「ソフトウエアなんて所詮はハードウエアのおまけ」。3~4年前に日経エレクトロニクス編集部の宴会で先輩記者にこう言われ、とても驚いたことを今でも覚えています。その当時ですら、ソフトウエアやサービスを含めたユーザー体験の重要さは、米Apple社の成功などから広く認知されていたはずです。その記者には失礼ですが、「なんて時代遅れの考え方なんだろう」と思いました。

 悲しいことに、こうした認識は特殊なものではなく、日本のメーカーではありふれたものだったようです。人工知能の研究者として著名なEdward Feigenbaum氏は、日経ビジネスのインタビューで「日本のビジネス文化は目に見えないソフトウエアの重要性を理解しませんでした。大学を卒業し、電気エンジニアとして働くことが良しとされ、プログラマーは活躍の場もなく、正当な評価もされなかった」と語っています(日経ビジネスオンラインの記事日経ビジネスDigitalの記事、記事の内容は同じ)。そのことが、現在のインターネット業界において日本企業の存在感が薄い原因になっているというのです。

 私は、2007年7月にプログラミング雑誌の日経ソフトウエアから日経エレクトロニクスに異動しました。異動直後から、エレクトロニクス業界内部にある「ソフトウエア軽視の空気」はそれとなく感じていました。そのことを2008年2月に書いたのが、「『組み込まれソフトウエア』の悲しみ」という、組み込み技術者の方にはとても失礼なタイトルのブログ記事です。今から考えると、こんな挑発的なタイトルは付けるべきではありませんでした。ただ、記事の内容はそれほど的外れだったとは思っていません。ソフトウエアの“地位”の低さを悔しく思っていた当時の自分の気持ちが素直に書かれています。

消えるソフトからハードへの垣根

 この記事で私は「ハードとソフトのどちらが上だとか考えるのではなく、共に協力して魅力的な製品を作る。きれいごとに聞こえますが、今後はそうした姿勢を持ったメーカーしか生き残れない気がします」と書きました。まさにその通りです。でも、もうそろそろ「ハードウエアはソフトウエアのおまけ」くらいのことは言ってもいいのかな、と思っています。

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