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グローバル製造業のための3次元データプロセス改革

第9回:グローバル生産を支援する工程検証(上)

  • 鳥谷浩志=ラティス・テクノロジー代表取締役社長
  • 2013/02/04 00:00
  • 1/9ページ

グローバル製造業に突き付けられた課題

 グローバルに戦う製造業に、いま2つの課題が突き付けられている。コスト競争に勝つための量産規模拡大と、それぞれの地域のニーズに合った製品をグローバルに開発する体制の構築である。デフレ経済に悩む日本ではもちろんのこと、所得格差の大きい新興国において販売を拡大するには、一層の低価格化を図った製品の提供が求められている。企業は、部品や材料の現地調達を進めるとともに、量産効果によるコスト削減を実現しなければならない。

 これまで多くの企業では先進国向けの生産体制を整えてきたが、今後は新興国を含め、地域ごとに微妙に異なる製品の量産を、高い生産性を維持しながら素早く立ち上げることも必須となる。そして、これには設計部門や生産技術部門、製造などのさまざまな部門や国内外のサプライヤーとの連携が欠かせない。

 日本にとってこれは、グローバル競争に勝ち抜くための大きなチャンスでもある。日本人の得意とする、「擦り合わせ能力」を発揮できる絶好の場面だからだ。そもそも日本のものづくりの強みは、徹底した生産技術へのこだわりと現場の改善活動にあった。

 連載第9回のテーマは、「設計と生産技術部門の擦り合わせをどう実現するか」にあるが、そこで必要とされるのは、この2部門間の擦り合わせと、設計情報と工程情報そのものの擦り合わせである。迅速な生産立ち上げのため、生産技術部門は設計途上の設計情報を参照しながら、工程設計とその検証を進めていかなければならない。図1に示したように、生産技術部門は設計情報を利用して工順を決め、そこで起こる部品組み立ての課題を見える化し、早期に設計にフィードバックしていく必要がある。加えて、正しくかつ効率的に工程設計をすることで、工場の垂直立ち上げを支援していかなければならない。

図1●製品設計と工程設計のすり合わせ
[画像のクリックで拡大表示]

 これらの擦り合わせを支援する「ものづくりIT」として、軽量3Dデータ形式「XVL」(ラティス・テクノロジー)を用いた、デジタル・エンジニアリングの活用手法を紹介したい。

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