2013年後半にはモバイル利用者がPCユーザーを上回る?

 携帯端末向けのサービスで、大成功を見せているベンチャー企業も登場している。例えば、Facebook社が約10億米ドルで買収したと言われている米Instagram社である。同社は携帯端末写真共有アプリを手掛けている。2012年11月5日に米サンフランシスコ市で開催された「GigaOm Roadmap」というイベントで、Instagram社のCEO兼共同創始者のKevin Systrom氏はInstagramアプリの開発が始まった当時は、パソコンでの開発環境はよく理解されていたが「携帯端末向けのデザインの理解がまだ始まったばかりだった」という。携帯端末のアプリでユーザーがスピーディに使えることを重要だと考えて、これを開発主眼にした。これがInstagram社の大成功に繋がったが、シリコンバレーのテクノロジー業界にとって「今は“モバイル時代”が始まったばかりである」(同氏)。

 報道によると、シリコンバレーでインターネット・ウォッチャーとして知られている米ベンチャー投資企業Kleiner Perkins Caufield Byers、General PartnerのMary Meeker氏は2012年11月5日に、インターネット動向に関する新プレゼンテーション資料を公開した。業界が驚いたMeeker氏の一つの統計値は、2013年第2四半期末までに全世界で利用されているスマホおよびタブレット端末の数は、利用されているパソコンの数を超えるという予測だ。これで、シリコンバレーでMobile Firstの動きがさらに強まると見られる。