「エネルギー」の視点で世界を見るとこんな風に見えるのか……、と感心してしまう分析がたくさん書かれているが、特に印象に残った見方を二つ紹介させていただく。
一つは、シェールガス革命で生まれるビジネスについて。
ガスを利用することによって、54.1%という高い発電効率を達成するコンバインドサイクル発電が可能になることは分かりやすいビジネスの例だが、このほか自動車用ガス・エンジン、船舶用ガス・エンジン、LNGロケット・エンジンなどのエンジンへの適用、燃料電池への適用、太陽熱や太陽光発電とガスを組み合わせて節電・売電を行うシステムなど、ガス利用の応用範囲は広い。
特に、ガス・エンジンの領域で日本の自動車メーカーが後れを取れば、日本の自動車メーカーは苦戦を強いられることになる。日本の物づくり復活のためにも、この新しいガス・ビジネスに経営資源を集中していくことは重要だ。