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取り組みが遅れている管理間接部門のコストダウン

杉本公敏=日本能率協会コンサルティング 中国法人 総経理 
2012/10/22 11:00
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 人件費が高騰している中国において、日系企業は製造そのもの(直接部門)の改善やコストダウンを積極的に進めてきているが、今回は管理間接部門や補助部門を対象としたコストダウンに焦点を当ててみたい。全社員に対する管理間接/補助部門の人員比率は、製品、工場規模やその機能により様々であるが、15~30%の範囲が中心である。この業務効率化は間接労務費(給与、賞与、法定福利費、福利厚生費など)コストダウンの一つの方法である。

 日系企業では生産量が毎年倍増した時期もあり、そのため管理間接/補助部門の要求により人員採用を続けてきた。人員を増やした企業では2人分の仕事を3人で行っているのではないかと、筆者は不安になった。不安になるほど非効率と思えるのは、こうした企業の管理間接/補助部門が決まったことや指示したことに従い余計なことは考えないように言われてきた結果かもしれない。管理間接/補助部門の社員は、業務目的を考えず現状業務をそのままこなすだけである。忙しいと言うが残業もせずに毎日夕方定時の通勤バスに乗って帰宅する。何をどのように行っているか、他部門の社員には、はっきり見えないため、何かおかしいと思うけれど、どうしたらよいか、どう指示したら良いか途方に暮れているのが実態であろう。

 我々はこのような管理間接/補助部門業務に対して、業務を全て書き出しその構成を整理し、一つひとつの業務に対して業務目的は何か、何時間かかるか、毎日、毎月、毎年何回発生するか、スキルが必要かどうか、標準化が進んでいるかなどを調査する。このように「業務を見える化」した後、業務フローや時間分析などを行い、業務改善案を考えていく。同時にこの活動を推進する社員に対して業務効率化の考え方、方法、改善の視点などについて教育する。なぜかと言えば、これまで業務効率を考える機会も少なく、業務をコストとして意識をしてこなかったからである。中国でもこの種の業務効率化活動を行うことによって、20~30%の業務削減は可能である。

 プロジェクトとして業務効率化を推進した後、継続的にこの業務改善をコスト効果に結び付けることが必要となる。直接部門のコストダウン計画はどの会社でも立案し確実に実施しようするが、管理間接/補助部門の業務改善やコストダウン計画はどうであろうか。 一般的に言えば、この計画は粗いものしかなく年度予算立案時は「昨年同様」か「成行き増」を前提に費用計画を立てる。従って生産量が減少しても管理間接/補助部門人員は一定であり、コストや効率といった側面が欠如している。

 管理間接/補助部門は直接部門と同様に、労務費なども含めて発生する種々の間接費のコストダウン計画を立案し、予算化し確実に事業計画に組み入れていかなければならない。

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