Silicon Valley Insight
Phil Keys=Analyst at Blue Field Strategies
目次
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自動車から出るデータは誰のもの?
カリフォルニア州で車の持ち主に権利を与える法案が登場
自動車をインターネットに接続する「コネクテッド・カー」の話題のうち、「自動車から発生するデータは誰のものなのか」という問題は難しいテーマである。2014年3月18日、米カリフォルニア州上院議員のBill Monning氏が新しい法案を提案し、このテーマに「自動車のデータはその車の持ち主だ」との一つ…
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iBeaconの地位高まる
今までにRFIDやNFCといった近距離の無線規格が市場で使われてきたが、2013年6月に米Apple社が「iBeacon」の技術を公開して以来、この技術の北米市場での地位がが高まっている。米国ではApple社の小売店舗以外に、大手百貨店のMacy'sや大手スーパーのSafewayなどの店舗でも採用が…
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GoogleのNest社買収、シリコンバレーの反応は?
IoTへの布石だが、プライバシー侵害の懸念
米Google社が32億米ドルでインテリジェント家電製品メーカーの米Nest社を買収した。このニュースがシリコンバレーに大きな反響を呼んでいる。まず、買収額にビックリした人たちが多いこと。約300人の社員から構成されるNest社の32億米ドルという買収額は、Google社が2012年に買収した米M…
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自動車業界が抱えるアプリに対する悩み
2013年12月中旬に、米サンフランシスコ市で自動車業界向けアプリに関するイベント「Content and Apps for Automotive USA 2013」が開かれた。このイベントに集まった自動車業界とコンテンツ業界の人たちに話を聞くと、自動車業界がスマホや自動車専用アプリに、どう対応す…
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シリコンバレーのベンチャー投資家はモバイル・ヘルス市場に高い関心
シリコンバレーのベンチャー投資家は、伝統的にバイオテクノロジー技術に特化した人以外は、医療関連技術に興味を持たないと言われてきた。医療製品は米国市場で販売する前に米国食品医薬品局(FDA)の許可が不可欠で、許可を得るプロセスに時間がかかってしまい、ベンチャー投資家が望む投資資金の回収タイミングに合…
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日本発のベンチャー企業がシリコンバレーで活躍――11月は関連イベントが目白押し
最近、日本のネット関連ベンチャー企業が目立ってきており、シリコンバレー市場に挑戦する動きも活発になっている。11月4日からの1週間は、米サンフランシスコ市で2つの関連イベントが開催された。
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時代はハードウエアへ、「シリコンバレー流ものづくり」とは
シリコンバレーは歴史的に半導体やハードディスク、パソコンといったハードウエア技術が中心だった。しかし、インターネットの誕生からシリコンバレーの注目はソフトウエアやサービスに移ってきた。そして今、インターネット時代に育った若手技術者は、再びハードウエアに注目しつつある。
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ブラウザだけで動画会議を可能にするWebRTC技術が話題に
最近、シリコンバレーではWebブラウザでリアルタイム通信を実現させる「WebRTC」の話題をよく耳にする。WebRTCは、特定のプラグインやクライアント・ソフトウエアを使わないで、動画会議や音声チャットなどの双方向通信を実現することを目指している。その実体はJavaScriptのプログラムなので、…
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製品の陳腐化に反対する「ゾンビ・メディア」と、iPhone再活用アプリの関係
技術が進歩するスピードが速くなった結果、特に家電市場では製品がすぐに陳腐化するのが当たり前になっている。このスピードのおかげで、スマホなどの市場は成り立っている。しかし、この動きによって、まだまだ寿命がある製品もすぐに捨てられてしまい、環境を汚す副作用につながるといった理由で反対している人たちがい…
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技術業界は「コネクテッド・カー」の話題で沸騰
シリコンバレーの技術業界では、通信機能を自動車に加えること、いわゆる「コネクテッド・カー」の話題で賑わっている。コネクテッド・カーは、様々な組み込み機器にインターネット接続を与える「IoT(Internet of things)」と「IoE(Internet of everything)」の市場の…
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Ethernetは40周年、では次のネット技術は?
ネットワークの基本技術のEthernetは、2013年で40周年迎えた。この記念を祝うため、2013年5月22~23日、米マウンテンビュー市にある博物館Computer History Museumで「Ethernet Innovation Summit」というイベントが開催された。Etherne…
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Google Glassの産地でHMD市場に挑戦する日本のベンチャー企業
2013年5月6日、日本のベンチャー企業であるテレパシーは、米Google社の本社がある米マウンテン・ビュー市で現地の技術業界関係者が集まるイベントを開催した。テレパシーは、「Telepathy One」と呼ぶGoogle Glassと同じようなHMD(ヘッドマウントディスプレイ)の開発を手がけて…
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Apple社の今後はクラウドにあり
2013年1月2日、米Apple社の株価格は549米ドルだった。2012年9月19日では702米ドルで、22%の減少したことになる。これが2013年3月27日になると、452米ドルにまで落ちている。ウォール街は、Apple社への信頼を明らかに下げている。
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サンフランシスコは、シリコンバレーの新中心地か
筆者は、子供の頃からシリコンバレーのサンノゼ市周辺で育った。その頃の通勤ラッシュは、住宅地が多いサンフランシスコ市の南から金融機関が集まるサンフランシスコ市中央部へとつながっていた。ところが、この数年間で交通の流れが変わった気がする。つまり、交通の流れはサンフランシスコ市中央部から南の町というよう…
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無線LANの周波数帯を使う「携帯電話通信事業者とほぼ同品質」の無線サービスが出現
無線LANが利用している2.4GHzなどのISM周波数帯は、以前から「ゴミ帯」というニックネームで呼ばれている。比較的自由に利用できるISM周波数帯は、電波の干渉から保護されていないという理由からである。干渉の問題があっても、無線LANは大きな成功を成し遂げ、普及してきた。米衛星通信事業者Glob…
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“ネットバブル”の再燃? 2013年のシリコンバレー
2012年が終了して、シリコンバレーも2013年に入った。今回はシリコンバレーの2013年を見通してみたい。
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カリフォルニア州は米クリーンテック産業に新しい刺激を与えられるか
2000年前半、温室効果ガスの問題や、中国やインドといった発展途上国のエネルギー需要の急速な高まりに相まって、シリコンバレーのベンチャー投資家の間ではクリーンテック関係のベンチャー企業に投資をするのがもてはやされた。特に再生可能エネルギーを手掛けているベンチャー企業が成功するには...
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急速に“Mobile First”に舵を切るシリコンバレー企業
2000年代の初期、あるシリコンバレーのイベントに参加した一人の日本人に出会った。彼は、シリコンバレーでモバイル・インターネットが流行っていないことを不思議がっていた。米国では、日本みたいにケータイでのインターネット利用がいつ頃になれば盛り上がるのか...
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シリコンバレーを電気自動車の中心地に
私がEV(電気自動車)の「LEAF」に乗り始めてから1年と3カ月が過ぎる。もう、EVを運転することが生活に溶け込んでいる。幸い、今までに運転途中でバッテリー切れになった経験はないが、残りの走行可能距離が14マイル(22.5km)しかない状態で自宅に到着したことはあった。今では、LEAFの距離制限が…