技術経営 技術者が知っておきたい経営と市場の最新情報
 

iPad需要に陰り、2012年7月の台湾電子セクター売り上げは低調

中根 康夫=ドイツ証券
2012/09/19 07:00
印刷用ページ

 2012年7月における台湾電子セクターの代表的企業41社の売り上げ合計はYOY(対前年同月比)で-1.8%、MOM(対前月比)で-3.9%だった。ドイツ証券(以下、当社)ではMOMで+0%±5ポイントを想定しており、実績は想定範囲内の下限近くとなった。米Apple, Inc.向けを中心としたEMS事業の好調が続いている、台湾Hon Hai Precision Industry社(鴻海精密工業、通称Foxconn)の売り上げはYOYが+8%、MOMでは+5%だった。ちなみにHon Hai Precisionを除いた各製品分野の代表的企業40社ベースでは、YOYが-6.2%、MOMは-7.8%だった。

 最終製品では、フラットパネル・テレビ、PC、携帯電話機と全アプリケーションで、需要が弱含む状況が続いている。繁忙期を控えているにもかかわらず、主要アプリケーションの大手ブランドは、一部を除いて在庫積み上げに慎重な姿勢を崩していない。その結果、EMS/ODM、部品メーカー、部材メーカーからなるバリュー・チェーン全体が生産を抑制することになり、意図せざる在庫がたまりにくい状況となっている。ただし、最終需要に改善の兆しがみられるか、主要ブランドが姿勢を変えない限り、「思ったより弱い」生産状況は続き、このまま今年を終えてしまう可能性を否定できない。

 iPhone5は2012年4月からようやく液晶パネルのバリュー・チェーンが動き始めたものの、主要供給メーカー3社のうち、韓国LG Display Co., Ltd.とシャープは2012年7月に量産出荷を行わなかった。懸念されていたタッチ・パネルの「インセル型採用」が少なからず歩留まりに影響を及ぼしているとみられるだけでなく、他にもいろいろなところでボトルネックがあるようだ。当初の最速タイミングから合計8週間遅れとの印象である。まず、8月中にLG Displayとシャープがどこまでパネルを出せるのか、一足先に量産出荷を開始したジャパンディスプレイが8月に生産をどこまで伸ばせるかに注目したい。

 リード・タイムなどから勘案すると、現時点の「最速スケジュール」は組み立てが8月開始、発表もしくは発売は9月下旬との見方に変更はない。が、発売前に1500万台程度の在庫が必要と仮定すると、9月中の発売は微妙なところであろう。

【技術者塾】
実践で学ぶ!システム設計力強化トレーニング(9/2・3開催)

~複雑化する製品の設計情報を見える化し、品質向上と開発効率化を実現~


システム・サブシステムにおいて、要求⇒機能⇒実現手段の順に段階的に設計案を具体化しながら、各段階において異分野の技術が相互に与える影響や背反事項のすり合わせを行うことが重要です。また、元々日本企業が得意なすり合わせをより効率的・効果的に行うために、設計情報を見える化し共通言語とすることが必要です。これらにより、システム目標の未達や見落としを防ぎ、品質向上と開発効率化の実現を目指します。詳細は、こちら
日時:2015年9月2日(水)・3日(木)
いずれも10:00~18:00
会場:京王品川ビル セミナールーム(東京・品川)
主催:日経テクノロジーオンライン
コメントする
コメントに関する諸注意(必ずお読みください)
※コメントの掲載は編集部がマニュアルで行っておりますので、即時には反映されません。

マイページ

マイページのご利用には日経テクノロジーオンラインの会員登録が必要です。

マイページでは記事のクリッピング(ブックマーク)、登録したキーワードを含む新着記事の表示(Myキーワード)、登録した連載の新着記事表示(連載ウォッチ)が利用できます。

協力メディア&
関連サイト

  • 日経エレクトロニクス
  • 日経ものづくり
  • 日経Automotive
  • 日経デジタルヘルス
  • メガソーラービジネス
  • 明日をつむぐテクノロジー
  • 新・公民連携最前線
  • 技術者塾

Follow Us

  • Facebook
  • Twitter
  • RSS

お薦めトピック

日経テクノロジーオンラインSpecial

記事ランキング