スマホ市場で激化するシェア争い

 米市場調査会社IDCによる2011年度および2010年度のスマホ世界市場規模とメーカー別市場シェアを図2に示す。スマホの世界市場規模は年間出荷数量合計で2010年度の3億470万台から2011年度に4億9140万台へと、前年度比61%拡大している。メーカー別に見ると、Samsung社が1位、Apple社が2位、それにフィンランドNokia社、Research In Motion(RIM)社が続いている。特にSamsung社は2011年度に前年比310%成長という大躍進を遂げている。

図2 2011年度メーカー別世界スマホ出荷数量と市場シェア(単位:100万台)
Samsung社が2011年度に前年比310%成長しているのが際立っている(出所:米IDC)。
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 この各社市場シェアを4半期別にグラフ化したのが図3である。Samsung社が2011年度を通して急成長しているのがわかる。それに対してApple社は2011年度第3四半期に大幅に落ち込んで2位に陥落した。第4四半期には、10月に新機種「iPhone 4S」を発売しSamsung社を超える猛追を見せたが、その勢いは続かなかった。

図3 2011年度世界スマホ市場メーカー別4半期別推移
Samsung社が2011年度通年で急成長しているのに対して、Apple社は2011年度第3四半期に大幅に落ち込んで2位に陥落。しかし、第4四半期ではSamsung社を超える猛追を見せている。Symbian OS製品でスマホ市場を開拓したパイオニアであるNokia社、そしてBlackBerry OS製品で一世を風靡したResearch In Motion社は上位2社に圧されて低落が続いている(出所:米IDC)。
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