図5に3次元CADから別のアプリケーションへのデータ転送を示す。CAMへの転送は、3次元CAD同士のデータ交換と同様に、カーネル、標準フォーマットが一般的である。CAD/CAMのように一体型になっているもの、あるいはCADにプラグインされているCAMではデータを転送する必要はない。形状のサンプルやモデルを造形するRPへの転送はSTLのフォーマットが一般的である。3次元CADデータの閲覧やWebへの展開を図るときには、XVLJTのフォーマットが多用されている(公式ガイドブックのp.136を参照)。

タイトル
図5●CAD以外のアプリケーションへのデータ転送

 PDQ(Product Data Quality)は、データの品質を示す用語である。微小な図形要素や面の離れなどがあると、データ交換のときに面が消失したりする。この不具合への対策としてPDQをチェックするソフトウエアが開発されている。公式ガイドブックでは、モデリングのときに注意しなければならない形状を事例で示している(公式ガイドブックのpp.139-142を参照)。曲面のPDQでは、曲面(曲線)の曲率、曲面の連続性、法線ベクトルなどがある。PDQの基準を規定するために、日本自動車工業会から「JAMA/JAPIA PDQガイドライン」が発行されている。