台湾における2012年6月の大型TFTパネル出荷数量は、対前年比(YOY)で2.7%増、対前月比(MOM)で4.7%増の2390万枚。主要4社中3社で同出荷数量のMOMが増加した。日本、韓国、中国を含めたグローバルの推計ベースでは、合計約6300万枚(YOYで6%増、MOMで2%減)とMOMで減少した。

タブレット向けがMOMで8%増

 2012年6月のアプリケーション別の同出荷数量は、下記の通り。

1)TV向けが1750万~1800万枚で、YOYで4%増、MOMで7%減(1~6月累計ではYOYで10%増)。
2)NB向け(タブレット含まず)が2050万~2100万枚で、YOYで7%、MOMで2%増(1~6月累計ではYOYで10%増)。
3)モニター向けが1350万~1400万枚で、YOYで15%減、MOMで7%減(1~6月累計ではYOYで11%減)。
4)タブレット向けは 1050万~1100万枚で、YOYで55%増、MOMで8%増(1~6月累計ではYOYで87%増)。

 アプリ別の出荷数量は、タブレット向けがMOMで1桁増と一服。新型iPad向けの推定出荷数量は、韓国Samsung Electronics社が250万枚、韓国LG Display社が170万枚、シャープが80万枚程度と、全体としてはMOMで微減となった。iPad2向けの合計はMOMで横ばい。米Apple社関連全体ではMOMで若干減少したと見られる。

 米Amazon.com社のKindle Fire向けも機種入れ替えなどでMOMで減少。しかしながら、新製品向けと見られるその他のAndroid/Windowsタブレット向けのパネル出荷が伸び、全体ではMOMで増加を維持した。NB向けはIvy Bridge採用の新機種生産もあり、かろうじてMOMで増加を維持。増勢が続いてきたTVは最終需要の伸び悩みなどからMOMで減少に転じた。また、モニター向けは不振が続き、3カ月連続のMOM減少となった。傾向としては概ね想定線上だがTV向けやNB向けの鈍化、モニター向けの底割れなど、状況としてはあまり良くない。